テレワークが進む今、離れた人ともコミュニケーションしやすいオフィスを目指す! [コラム]

テレワーク コミュニケーション

テレワーク導入の拡大に伴い、WEB会議の頻度が増加しています。社外にいるスタッフやクライアントとのオンラインでのコミュニケーションを快適に行うため、オフィスづくりにも工夫が必要です。そのポイントをまとめました。

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新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の一つとして、多くの企業でテレワーク(リモートワーク)の導入が進みました。その結果、コミュニケーションの手段としてWEB会議が増加していますが、従来のオフィスでは「WEB会議がしにくい」といった問題が生じています。テレワーク、WEB会議が定着するなか、オフィスはどうあるべきなのでしょうか。

オフィスワークとテレワークのハイブリッド型の働き方を前提としつつ、離れた場所にいる社員や取引先と快適なコミュニケーションをとれるオフィス環境づくりのポイントをご紹介します。

(1)コミュニケーションの強化は、働き方改革の課題のトップ

2019年6月に内田洋行が行ったアンケートでは、「社内コミュニケーションの強化」は働き方改革に関する課題のトップに挙がっていました。

2019年6月に内田洋行が実施したアンケート調査結果より

働き方改革の主な目的は、長時間労働からの脱却、生産性の向上、多様な働き方の実現などです。コミュニケーション不足は、これらを妨げる大きな要因となります。その理由は、次のような点です。

相互理解が深まらないことによる、効率の低下

社員間でのコミュニケーションが不足すると、互いの作業状況がわからず、仕事がスムーズに進まない可能性があります。チームワークが崩れると作業にロスが生まれ、長時間労働の引き金にもなりえます。

意思の疎通が図れないことによる生産性の低下

コミュニケーション不足によって意思の疎通が十分に図れない場合、スタッフ間の協力関係がうまく築けず、生産性に悪影響を及ぼします。生産性が下がれば、利益率も低下してしまいます。

このように、コミュニケーション不足は大きなデメリットを生み出します。逆にコミュニケーションが強化されれば、自由闊達な議論が増えてイノベーションの創出にも大きな効果が期待できます。

そのためには、同じ部署など限られた人同士だけではなく、所属や部門、役職を超えたさまざまな立場の人とのコミュニケーションによって、知見を共有し、刺激を受け合うことが必要です。そういった意味で、Face to Faceのコミュニケーションが日々多く生まれるオフィスは、イノベーションの創出、ひいては企業の成長のために欠かせない場だといえるでしょう。

(2)コロナ拡大でテレワークが急増。離れた人とのコミュニケーションが重要に

新型コロナウイルスの感染拡大によって、全員がオフィスに出勤する従来のワークスタイルに代わり、テレワークやWEB会議が急増。オフィスは大きく変化しつつあります。

内田洋行での会議実施数に関する調査結果より

内田洋行では、緊急事態宣言が発表された後、出社率が12%まで下がりました。また、東京都が活動自粛要請を行った3月25日の翌週にはWEB会議の回数が倍増しています。4月12日の週には、活動自粛要請が出た週の約10倍に増えました。

その後、緊急事態宣言が全面的に解除された5月25日以降には、出社率は最大で42%ほどに回復しました。しかし、社内アンケート結果では「コロナが終息した後もテレワークを継続したい」という声が多く集まっています。今後は、オフィスワークとテレワークの併用を前提とし、効率的に業務を進めるための対策が必要になっていきます。

2020年5月に実施した内田洋行での社内アンケートより

これまでは、「社員同士のコミュニケーションを活性化するオフィス」を設計することが重要視されてきました。しかし今後は、「自宅や外出先など社外にいる社員や取引先とどうコミュニケーションをしていくか」が重要な課題となります。

テレワークの導入により離れた人とのコミュニケーションをとる機会が増えるなか、オフィスはどうあるべきなのでしょうか。

(3)テレワークにより、働き方が多様化。オフィスに必要な環境とは?

今後は、対面を前提としたコミュニケーションだけではなく、離れた場所にいるテレワーカーやクライアントとのコミュニケーションを意識する必要があります。ここでポイントとなるのは、いつでも快適にWEB会議を行えるオフィス環境の構築と、情報共有の円滑化です。

しかし、2020年5月1日に開催したMicrosoft Teams活用オンラインセミナーでは、WEB会議でのお困りごととして「自席では参加しにくい」「会議室がない」という回答が見られました。WEB会議をスムーズに進めるため、また、円滑な情報共有を実現するためには、次のようなオフィス環境、ICT環境が必要です。

1.WEB会議に適したソロワークスペース

1人でWEB会議に参加する場合は、周囲のノイズに邪魔されずに集中できるソロスペースが活躍します。
関連情報:ワークブース / Web会議、ソロワーク用個室ブース

2.複数で参加するWEB会議を快適にする、ワイヤレス共有の仕組み

複数人でWEB会議に参加する場合は、2mの間隔を保つよう、離れて着席する必要があります。大型ディスプレイ、PC、タブレットで資料をスムーズに投影できるワイヤレス共有の仕組みがあれば、ケーブルの取り回しに制限されることなく、WEB会議を快適に行えます。
関連情報:ClickShare Conference CX

3.WEB会議の声が聞きやすい、セミオープンブース

WEB会議の問題点として、通常の会議に比べモニター越しの相手の声が聞き取りにくい点が挙げられます。そこで、オフィスには音漏れしづらい調音効果のあるセミオープンブースの設置がおすすめです。
関連情報:Quie(クワイエ)

4.情報共有をスムーズに行うためのICTツール

離れた場所にいるテレワーカーとのコミュニケーションでは、頻度や質が落ちてしまいがちです。コミュニケーションの質を上げるためには、スピーディーかつ簡単に情報共有が行えるICTツールの活用が有効です。
関連情報:Surface Hub 2S(サーフェスハブ)

5.ペーパーレス化を推進し、情報をデータ化する仕組み

紙資料が多い場合、テレワークの社員とのコミュニケーションがしにくくなります。常日頃からペーパーレス化に取り組むことが重要です。
関連情報: スマートドキュメントサービス「moreNOTE(モアノート)」

ハイブリッド型のワークスタイルを実現するために

イノベーションの創出には知識の結合(多様な人同士のコミュニケーション)が必要です。Face to Faceのコミュニケーションの土台となるオフィスが、企業の成長のために必要な場であることに変わりはありません。

一方で、多様な働き方を実現するため、また、BCP(事業継続計画)の観点からも、テレワークは多くの企業で導入・定着が進むと考えられます。今後の働き方としては、テレワークとオフィスワークのハイブリッド型が中心となるでしょう。

これからのオフィスには、社内だけでなく社外で働くテレワーカーやクライアントとも上手にコミュニケーションをとるための工夫が不可欠です。


[2020.06.30公開]

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