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フリーアドレスで収納の課題を解決する方法とは?私物を管理する対策を解説

2025年04月21日

フリーアドレスの収納問題 事例紹介

フリーアドレスには、生産性の向上やコミュニケーションの活性化といったメリットがある一方で、収納面には課題が残ります。この記事では、フリーアドレスが直面する収納の課題と、解決方法について解説します。フリーアドレスのメリットや注意点、フリーアドレスに活用できる収納の具体策についても解説しますので、フリーアドレスの導入を考えるご担当者は、ぜひご参考にしてください。

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目次
  1. フリーアドレスとは
  2. フリーアドレスをオフィスに導入するメリット
    • 生産性向上につながる
    • コミュニケーションが活性化する
    • スペースを有効活用できる
  3. フリーアドレスで発生する収納の課題
    • ロッカーの収納量が不足する
    • セキュリティ面で不安がある
    • 席を移動する際に荷物を持ち運ぶ手間がかかる
    • 整理整頓が難しい
  4. フリーアドレスで私物を収納する方法
    • ①収納のルールを厳格化する
    • ②ペーパーレス化を進める
    • ③文房具や備品は、一括管理する
    • ④パーソナルロッカーを設置する
    • ⑤共有の収納スペースを活用する
    • ⑥収納アイテムを活用する
  5. フリーアドレスを進める上での注意点
    • 原本で保管が必要な書類は保管ルールを決める
    • すべての部署がフリーアドレスに向いているわけではない
  6. フリーアドレスに活用できる収納の具体策
    • 共用物を一か所に(株式会社ニチレイ 様)
    • 収納・ロッカーを背合わせ(ヤマト インターナショナル株式会社 様)
    • ロッカーを1か所に集約(株式会社アグレックス 様)
  7. まとめ

フリーアドレスとは

フリーアドレスとは、オフィスで働く従業員が固定席を持たず、好きな席で業務を行う働き方です。フリーアドレスが広まった背景として、ICT(情報通信技術)やモバイル端末の普及、新型コロナウイルスの感染拡大によるワークスタイルの変化、在宅勤務の割合増加などが挙げられます。

フリーアドレスをオフィスに導入するメリット

フリーアドレスをオフィスに取り入れるメリットを3つに分けて解説します。

生産性向上につながる

フリーアドレスでは、従業員は業務内容や気分に合わせて、オフィスの中での働く場所を変更できます。リフレッシュやストレス解消ができ、業務に対する意欲が高まるでしょう。

コミュニケーションが活性化する

決まった席がないフリーアドレスの導入により、他部署の従業員と関わる機会が増えると考えられます。部署の垣根を越えて、さまざまな人とコミュニケーションをとれるため、組織内での交流の活発化につながり、アイデアの創出も期待できます。

スペースを有効活用できる

フリーアドレスでは、1人に1席ずつデスクを割り振る必要がありません。座席数が減ることは、空いたスペースの有効活用にもつながります。メンバーに増減があった場合も、フリーアドレスなら柔軟に対応が可能です。

フリーアドレスで発生する収納の課題

フリーアドレスには、収納の課題が生じると理解しておくべきです。ここでは、収納の課題を4つに分けて解説します。

ロッカーの収納量が不足する

フリーアドレスでは、従業員1人ひとりの固定席がありません。そのため、引き出しやキャビネットに収納していた私物を、すべてロッカーに収納する必要があります。既存のロッカーにパソコンや書類、カバンなどを収納しようとすると、容量が不足する可能性が考えられます。

セキュリティ面で不安がある

フリーアドレスは、決まった自分の席がないため、私物や重要な書類を置いて席を立つ場合、盗難や紛失のリスクが生じます。誰かがデスクに座っていたり、私物を触っていたりしても、違和感を覚えにくいためです。
特に、規模が大きな企業や人の出入りが頻繁な場合は、社外の人物が出入りしても気がつかないということも考えられます。
機密情報を取り扱う部署はフリーアドレスの対象外とするなどよく検討しましょう。

席を移動する際に荷物を持ち運ぶ手間がかかる

フリーアドレスは、固定席のように私物や仕事道具をデスクに置いたまま席を移動したり、退社したりできません。席を移動する場合は、そのたびに仕事に必要なパソコンや書類、私物を持ち運ぶ必要があります。荷物を移動させるストレスにより、働く場所を仕事内容や気分によって変えられるメリットを享受できない可能性も考えられます。毎日、仕事道具や私物をロッカーにしまったり、持ち帰ったりしなければならない点もストレスになるでしょう。

整理整頓が難しい

フリーアドレスでは、デスクや既存のロッカーに十分な収納スペースがない場合、使われていないロッカーやバックヤードなど、雑然に荷物を置く人が増えることが懸念されます。乱雑に荷物が置かれると美化が損なわれるだけではなく、必要なものが見つかりにくくなり生産性にも影響を与えかねません。

フリーアドレスで私物を収納する方法

フリーアドレスを導入した場合、従業員の私物はどのように管理、収納すべきでしょうか。ここでは、収納方法を6つに分けて解説します。

①収納のルールを厳格化する

従業員の私物は、収納や扱いのルールを決めましょう。業務や席の移動などに支障が出る場合があるため、スペースの使い方は明確にするべきです。ルールの例は以下のとおりです。

  • 離席するときは、パソコンや私物などを残さない
  • 荷物を足元に置かない
など

②ペーパーレス化を進める

フリーアドレスでは、既存の収納スペースでは不足することが考えられます。ペーパーレス化を進め、書類の保管に必要なスペースを削減しましょう。具体例として、以下のものがあります。

  • 紙の資料をPDFで管理する
  • 会議の資料は印刷せず、モニターを活用する
  • クラウドサーバを利用する

ペーパーレス化の推進は、書類を従業員同士で共有しやすくなるメリットにもつながります。

③文房具や備品は、一括管理する

ハサミやテープ類などの文房具や延長コードや封筒といった備品は、個人で所有せず、会社で一括購入、管理しましょう。社内で共有することで在庫の重複が減り、コスト削減にもつながります。

④パーソナルロッカーを設置する

オフィス用の個人用収納庫であるパーソナルロッカーを設置しましょう。退勤時や外出時など必要なタイミングで私物の出し入れが可能です。フリーアドレスの運用と相性の良い、充電ができるタイプもあります。また、鍵やダイヤルなどで施錠できれば、セキュリティ面においても安全です。

パーソナルロッカー「Portainar(ポルテナ)」は、使いやすいラインナップと豊富な鍵の種類が特徴です。壁面での使用の他、フロアの中央部やスペースを仕切る間仕切りの代替品としても利用できます。

パーソナルロッカー Portainar(ポルテナ)

⑤共有の収納スペースを活用する

ロッカーやシューズボックス、クロークなどの共有スペースを設置し、仕事中に利用しないコートやブーツなどを保管しましょう。アウターを複数枚掛けられる大き目のロッカーを用意するとよいでしょう。

⑥収納アイテムを活用する

収納アイテムとして、移動式のワゴンや持ち運びバッグを利用すれば、席を移動する際もスムーズです。オフィスチェアの後ろにジャケットを掛けられるハンガー付きオフィスチェアや、デスクに取り付けてかばんを吊り下げられるバッグハンガーなども便利です。

ハンガー付きオフィスチェア バッグハンガー

仕切り・トレーになるキャリーボックス」は書類をはじめ、ノートパソコン、携帯電話、文房具など、業務に必要なものをまとめて収納できます。通常のファイルボックスと同等サイズの取っ手が付いているため、持ち運びもスムーズです。デスクの上の仕切りや、ソファーの上でトレーとしても利用できます。

持ち歩きできるファイルボックス

オープンサイドワゴン」は、フリーアドレスでバッグを床に置きたくない問題を解決します。
下段はパーソナルロッカーに入らないビジネスバッグなど、上段はロッカーから取り出した書類などの一次置き場やサイドテーブルとしてもお使いいただける仕様です。天板下に入れておけば邪魔にもなりません。

バッグを収納できるサイドワゴン

フリーアドレスを進める上での注意点

フリーアドレスを進める際は、書類の保管ルールや向き不向きを確認しましょう。

原本で保管が必要な書類は保管ルールを決める

書類には、緊急性が高いものや原本が重視されるものなど、電子化に向かない書類もあります。紙で保存する必要がある書類は、従業員に周知し、保存場所やルールを決めましょう。書類の共有や破棄についても、ルール化しておくべきです。

すべての部署がフリーアドレスに向いているわけではない

すべての部署や職種がフリーアドレスに向いているわけではありません。ペーパーレス化が困難な書類や機密文書を多く管理している部署では、施錠された書庫に近い場所に座る必要があるなど、フリーアドレスでは業務に支障が出る場合もあります。
受付業務や受注業務などで電話対応が多い部署は、取り次ぐ相手の居場所が分からず、業務が成り立たなくなることも考えられます。
部署の特性や業務のフローによってフリーアドレスに向いているかどうかを見極めましょう。

フリーアドレスに活用できる収納の具体策

フリーアドレスに活用できる収納の具体策について、事例をもとに解説します。

共用物を一か所に(株式会社ニチレイ 様)

株式会社ニチレイ様では、リノベーションでフリーアドレス化を実施しました。複合機やゴミ箱、冷蔵庫、文房具など、社内で共用する「モノ」を集めた「Office Kiosk」を設置することで、偶発的なコミュニケーションの場が実現しています。

関連リンク:株式会社ニチレイ 様(リノベーション 事例紹介)

収納・ロッカーを背合わせ(ヤマト インターナショナル株式会社 様)

ヤマト インターナショナル株式会社様は、4つのビルに分散していた本社ビルを1つに集約しました。その際、フリーアドレスエリアを区切るため、収納・ロッカーを背合わせにしたレイアウトを採用しました。仕切りとともに、人が集まるコミュニケーションスペースとしても活用されています。

関連リンク:ヤマト インターナショナル株式会社 様(ワークスタイル変革 事例紹介)

ロッカーを1か所に集約(株式会社アグレックス 様)

株式会社アグレックス様は、オフィスの執務エリアを大幅リニューアルしました。パーソナルロッカーゾーンには、出社時のあいさつからコミュニケーションを活性化させる狙いがあります。

関連リンク:株式会社アグレックス 様(オフィスリニューアル 事例紹介)

まとめ

フリーアドレスでは、自分の決まった席がないため収納に課題が残ります。自社にフリーアドレスを導入する際は、個人の荷物や業務に使用する雑貨、機密性が高い書類などの管理、保存方法を考えましょう。

株式会社内田洋行では、フリーアドレスをはじめ、さまざまな働き方に適したオフィスを提案しています。オフィス家具や内装だけではなく、ICTを活用した空間構築と、商社を生かした調達力で、オフィスづくりを支援します。くわしくは、資料をご覧ください。
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[2025.4.21公開]

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