取引先がオフィスを移転 する際は、お祝いを贈ると喜ばれます。しかし、移転祝いを贈る頻度はそれほど多くないため、なにを贈るか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そこで、本記事では、オフィス移転のお祝いにふさわしい品物を紹介します。移転祝いを送る際の基本的なマナーも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
事業拡大にともなうオフィス移転は、企業にとって新しい門出です。「おめでとうございます」や「ますますの発展を願います」といった気持ちを込めて、取引先にお祝いのメッセージや、プレゼントを贈るケースは少なくないでしょう。
取引先に対するオフィス移転のお祝いは、10,000円~20,000円程度が相場です。
なお、相場は取引先との関係性によっても異なります。関係性が深い取引先なら30,000円~50,000円程度、親しい起業家や経営者の場合は5,000円~10,000円程度を目安にするとよいでしょう。ただし、あまりに高額すぎる贈り物は、相手を恐縮させてしまう可能性があるため注意が必要です。
オフィス移転のお祝いは、移転予定日の前日または当日に到着するように手配しましょう。前日や当日が難しい場合は、移転からおおよそ2週間以内を目安とします。それより遅れてしまう場合も、少なくとも1か月以内には届けられるようにしましょう。
ただし、移転当日は先方もバタバタしているため、翌日に届くようにしたほうがよい場合もあります。移転のスケジュールが遅れる可能性もあるため、先方の状況をよく確認してからお祝いを贈ることが大切です。
オフィスを移転することを後から知った場合など、お祝いが遅くなるときは、まず手紙でお祝いのメッセージを伝えるとよいでしょう。
その際、手紙の文面で訪問の意思を伝え、実際に訪問するときに菓子折りなどを持参することをおすすめします。移転祝いという名目ではなく、あくまで手土産として渡すかたちで問題ありません。
オフィス移転の贈り物としては、以下の7つの品物がおすすめです。それぞれのポイントをおさえて、相手が喜びそうな品物を選びましょう。
法人間の贈り物の定番といえば、胡蝶蘭です。胡蝶蘭には「幸福がやってくる」という花言葉があり、開店・開業・就任祝いにもよく用いられます。また、鉢植えには「根付く」という意味合いもあり、「幸せが根付きますように」というメッセージにもなります。見た目も華やかで、新たな門出のお祝いに最適なお花です。
オフィスの雰囲気に合わせて、インテリアの一部になるような観葉植物を贈ってもよいでしょう。お花よりも長持ちしやすく、管理がしやすいところもポイントです。ポトスやパキラ、ガジュマルなど、丈夫で育てやすい品種をおすすめします。
消えものである食べ物やお菓子は、相手に気を遣わせない気軽な贈り物として人気があります。郵送する場合だけでなく、直接手渡しする場合にもおすすめです。従業員が休憩中に食べられるようなものや、経営者の趣味に合わせたものを選びましょう。
お酒の詰め合わせのプレゼントは、お祝いごとの定番です。移転作業を終えたあとの宴会に使えるほか、親睦を深めるきっかけにもなるでしょう。
仕事の休憩時間にちょっといいコーヒーが飲めるコーヒーメーカーは、オフィス移転のお祝いとして喜ばれやすい品物の1つです。ほかの贈り物と被りにくく、他社に差をつけられるというメリットもあります。
プリンターやコピー機など、経費削減に直結する品物も喜ばれます。とくに、移転先のオフィスで、まだあまり備品をそろえられていない場合などにおすすめです。ただし、備品をサプライズで贈ると、先方が持て余してしまう可能性があるため注意しましょう。
先方の好みがわからない場合は、カタログギフトや商品券がおすすめです。食品や日用品など多彩なラインナップのなかから、先方の好みのものや、欲しいものを自由に選んでもらえます。ジャンルや価格帯が豊富で、先方との関係性に合わせてカタログの種類を選べる点もメリットです。
胡蝶蘭には数多くの品種があり、花のボリュームや色などさまざまな違いがあります。そのため、どんなタイプを選べばよいか迷ってしまう方も多いでしょう。そこで、ここからは胡蝶蘭を選ぶ際に必ずおさえておきたい2つのポイントを解説します。
胡蝶蘭は1本の茎に複数の花が咲いており、その茎の本数によって、相手に与える印象が異なります。ビジネスの場では、花のついた茎が3本納められている「3本立ち」や、「5本立ち」が選ばれることが多いでしょう。見栄えだけではなく、先方のオフィスの広さや置き場所を考慮することも大切です。
移転祝いの胡蝶蘭といえば、まっさらなスタートを連想させる白が定番でしょう。また、白×赤の組み合わせもおめでたい印象に仕上がります。贈る相手やオフィスの雰囲気によっては、ピンクもおすすめです。また、商売繁盛や金運アップのイメージがある黄色も人気があります。
お祝い状や電報など、オフィス移転のお祝いメッセージを贈る際は以下の2点に注意しましょう。
お祝い状や電報は、オフィス移転の前日や当日に届くように手配します。まずはメールでお祝いのメッセージを伝えてから、移転日に合わせて届くようにするとよいでしょう。お祝い状は自社で作成できますが、電報はサービスを提供している会社に依頼する必要があるため、早めに準備を進めることが大切です。手続きの手間はかかるものの、ギフト付きの電報を選べる場合も多く、お祝いの気持ちを伝えやすいというメリットがあります。
火事や衰退を連想させる言葉は縁起が悪いため、お祝いのメッセージでは避けるようにしましょう。
たとえば、以下のような言葉です。
熨斗の水引は、お祝いごとに適した紅白の蝶結びを選びます。また、水引の上(のし上)には「御祝」「御移転御祝」、水引の下(のし下)には社名または社名+社長名を記載しましょう。個人的にお祝いを贈る場合は、個人名でも問題ありません。
正式な作法では毛筆で記入することになっていますが、筆ペンやフェルトペンでも代用可能です。ただし、ボールペンは避けるようにしましょう。なお、胡蝶蘭や観葉植物を贈る場合は、鉢植えの立て札や祝札が熨斗の代わりになります。
オフィス移転のお祝いを贈る際は、以下の3つのポイントに注意しましょう。
お祝いの品を贈る際は、その品物が持つイメージに注意することも大切です。たとえば以下の品物は、移転祝いの贈りものとするには縁起が悪いとされています。
移転祝いにはふさわしくない品物 | NGな理由 |
---|---|
造花、プリザーブドフラワー | 生きている花ではなく、企業の成長が停滞するような印象を与えてしまうため |
真っ赤なもの、暖房器具、灰皿、ライター | 火事を連想させるため |
刃物 | 「縁を切る」というイメージを連想させるため |
履物、敷物 | 「踏みつける」というイメージを連想させるため |
ハンカチ | 別れのイメージを連想させるため |
鉢植えや観葉植物などを贈る場合は、先方が置き場所に困らないよう注意することが大切です。大きな鉢植えは華やかで存在感がありますが、オフィスの広さに配慮して、あえてコンパクトなものを選んでもよいでしょう。
赤は火事や赤字を連想させるため、品物と同様、包装紙でも避けるようにします。
ただし、「先方のコーポレートカラーが赤色なので赤を選びたい」という場合は、そのことを伝えたうえで渡すとよいでしょう。
次のいずれかのケースに当てはまる場合は、オフィス移転のお祝いは控えたほうがよいでしょう。
事業縮小や事業撤退によるオフィス移転は、お祝いごととはいえません。オフィスの移転理由はポジティブなものだけではないため、取引先の事情を把握したうえでメッセージやプレゼントを贈るようにしましょう。
企業のなかには、贈答品の受け取りを辞退しているところもあります。
プレゼントを贈る前に、あらかじめ電話やメールでお祝いを贈ってよいか確認しておくと安心です。
お礼の品に対してさらにお礼の品を返すと、相手の負担になってしまいます。そのため、移転祝いに限らず、お返しに対して品物を贈ることは避けたほうが無難です。感謝の気持ちを伝えたい場合は、お礼の言葉を言うだけにとどめるとよいでしょう。その際、電話やメールではなく、手紙やはがきを送ると好印象です。
お祝いごとにはいくつかのマナーがあります。相手に失礼のないよう、基本的なマナーはしっかりと押さえておきましょう。
オフィス移転のお祝いといえば胡蝶蘭が定番ですが、ほかにも喜ばれる品物はさまざまあります。取引先の好みや関係性に合わせて、最適な贈り物を選びましょう。
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[2024.1.9公開]