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中規模・大規模のハイブリッド会議はどう設計する?|実機展示会レポート

来場者アンケート ハイブリッド会議の課題 使いやすい会議室の設計ポイント

オンライン会議が日常になった一方、中規模(8~12名)・大規模(13名~)の会議室では「小規模会議室(~7名)と同じ機器構成でよいのか」「参加人数が増えたとき、映像や音声をどう届ければよいのか」と迷う場面があります。機器を増やすだけでは操作が複雑になり、会議の開始に時間がかかることもあります。
本記事では、次世代ハイブリッド会議ソリューション実機展示会で紹介した2つの会議環境をもとに、規模によって変わる構成と、その構成にした理由をレポートします。製品の機能比較ではなく、来場者に体験いただいた内容と、展示を通じて見えた設計・運用のポイントを中心に紹介します。

目次
  1. なぜ今、ハイブリッド会議室の見直し相談が増えているのか
    • 会議室は「接続できればよい」から「参加しやすい体験」へ
    • 中規模・大規模会議室でよくある課題
  2. 利用シーンから考えるハイブリッド会議室|次世代ハイブリッド会議ソリューション実機展示会レポート
    • 開催背景と目的
    • 来場者の多くが抱えていたハイブリッド会議の課題とは
    • 会場で紹介した2つの会議環境
    • 実機デモで体験いただいた内容
    • 展示を通じてお伝えしたこと
  3. 展示会で紹介した2つの会議室構成
    • 大規模会議室向け構成
    • 中規模会議室向け構成
  4. 展示会から見えたハイブリッド会議室設計の3つのポイント
    • 利用シーンから逆算して設計する
    • 必要な機能・性能に加えて、運用しやすさまで考える
    • 将来の変更にも対応できる構成を考える
  5. まとめ

なぜ今、ハイブリッド会議室の見直し相談が増えているのか?

会議室は「接続できればよい」から「参加しやすい体験」へ

Web会議に接続できても、対面側とオンライン側が同じように会話へ参加できるとは限りません。内田洋行が2025年5月、従業員数300名以上の企業で会社の会議室からオンライン会議に参加する人を対象に実施した調査では、「会議室の声が相手に聞こえにくい」は40.1%、「会議室の全員がカメラに映らず、相手からこちらの様子が見えにくい」は34.0%といずれも高い数字です。

特に会議室が広くなると、カメラ、マイク、スピーカー、ディスプレイなど複数の機器が必要になります。求められるのは、単に接続できる環境ではなく、対面・オンライン双方が迷わず参加し、必要な情報を受け取れる体験まで含めた見直しです。

ICT機器に関する課題

ICT機器に関する課題は、音声と映像に分けられます。音声に関する課題を選択した人は、全体の53.8%でした。課題の内容として最も多かったのは「会議室の声が相手に聞こえにくい(40.1%)」でした。
映像に関する課題を選択した人は全体の56.2%で、課題の内容は「会議室の全員がカメラに映らず、相手からこちらの様子が見えにくい(34.0%)」が多いという結果でした(図5)。
音声と映像のどちらにしても改善が必要であることが明らかになりました。

図5 会議室で使う「ICT機器」の課題について、当てはまるものをすべて選んでください。
(n=539、複数回答可)
ICT機器の課題。会議室の声が相手に聞こえにくい40.1%、相手の声が聞こえにくい31.5%、会議室の全員がカメラに映らず相手からこちらの様子が見えにくい34.0%、資料共有時に相手のカメラ映像が表示されず表情など反応が分かりにくい29.9%、プロジェクターやディスプレイの映像が見にくい13.7%、その他1.7%、特に課題はない16.7%、わからない・答えたくない1.7%。


中規模・大規模会議室でよくある課題

課題は声や映像の品質だけではありません。同調査では、1回のオンライン会議の準備に10分以上かけている人が44.2%でした。ICT機器管理者307名のうち、「使いにくいという声を聞くが、どのように改善したらよいか分からない」は51.1%、「効率化につながる機器を選定したいが、何を選んだらよいか分からない」は46.3%でした。会議中の操作ミスやトラブルを挙げた人も41.9%で、準備・操作・管理を含む運用が見直しの対象になっています。

さらに、「会議室の音環境(防音・吸音)が不十分」は44.9%、「設備やレイアウトがオンライン会議に適していない」は33.8%でした。機器単体ではなく、レイアウトや音環境まで含めて会議室全体を考える必要があります。

出典:内田洋行「調査レポート_会議室でのオンライン会議における課題と解決策(ダウンロード)」

利用シーンから考えるハイブリッド会議室|次世代ハイブリッド会議ソリューション実機展示会レポート

開催背景と目的

展示会は、小規模会議室であれば担当者自身で機器を選べても、中規模・大規模になると構成の考え方が分からないという相談を背景に企画しました。役員会議、全社会議、研修、セミナーなど、同じ広さでも会議の進め方によって、映したい対象や発言位置、必要な操作は変わります。

そこで会場では、製品を個別に並べるのではなく、実際の会議室を想定した環境を用意しました。映像、音声、表示、操作を組み合わせて体験いただき、自社で利用するときの状況を具体的に考えられる展示を目指しました。

来場者の多くが抱えていたハイブリッド会議の課題とは

来場者アンケートでは、展示会への申し込みにつながった背景を把握するため、現在の会議室に関する課題を複数回答で尋ねました。回答者13名のうち、最も多かったのは「大人数の会議で音声が聞き取りにくい」で、10名(76.9%)が選択しています。次いで、「オンライン参加者に会議室全体の声が届きにくい」が6名(46.2%)でした。

運用面では、「会議内容の記録や議事録作成に時間がかかる」と「会議開始時の接続や操作に手間がかかる」が、それぞれ5名(38.5%)でした。また、「ディスプレイが小さく、資料が見づらい」は4名(30.8%)、「発言者や会議室全体の映像が見えにくい」は2名(15.4%)でした。

この結果から、来場者の関心は機器単体の機能だけでなく、大人数でも声を聞き取りやすく、オンライン側へ届けやすい音声環境と、会議の開始から記録までを円滑に進められる運用環境に向いていたことが分かります。そこで会場では、規模と利用シーンが異なる2つの会議環境を用意し、映像・音声・操作を実機で確認できる構成としました。

来場者アンケートから見る会議室の課題 図:来場者アンケートから見る会議室の課題(n=13、複数回答)

会場で紹介した2つの会議環境

会場には、12名以上で利用する大規模会議室と、8~12名程度で利用する中規模会議室の2つを再現しました。大規模会議室は、役員会議、全社会議、セミナーなどを想定し、大型LEDディスプレイ、AI対応ビデオバー、天井設置型のマイク・スピーカーを組み合わせました。中規模会議室は、一体型ビデオバーを中心に、離れた席の発言を補う拡張マイクを組み合わせました。

今回の展示でも、人数だけで機器を決めず、会議の進め方や空間条件を重ねて考える点を重視しました。

実機デモで体験いただいた内容

実機デモでは、天井マイクが広い範囲の発言をどのように収音するか、AIカメラが参加者の顔を認識して分割表示する機能がどう動くかをご覧いただきました。

また、Microsoft Teams Rooms を使い、会議室に常設した環境からタッチパネルで会議へ参加する流れも体験いただきました。仕様表だけでは想像しにくい見え方、聞こえ方、操作の分かりやすさを、実際に見て、聞いて、触れる展示です。

展示を通じてお伝えしたこと

お伝えしたのは、機器の性能から選び始めるのではなく、利用シーンから必要な構成を考えることです。セミナーでは講師と資料をどう映すか、研修では参加者の発言をどう拾うか、役員会議では資料とオンライン参加者をどの画面に表示するか。用途が変われば、優先する映像、音声、表示方法も変わります。

加えて、誰が操作するのかも重要です。カメラの切り替え、音量調整、資料表示に複雑な手順が必要では、機能を十分に生かせません。利用者が迷わず開始でき、管理者も設定や保守を続けやすいことまで含めて構成を考える。その判断軸を実機で共有したことが展示の中心でした。

展示会で紹介した2つの会議室構成

1)大規模会議室向け構成

大規模会議室では、参加人数が増えるほど、後方から画面が見えるか、離れた位置の発言を拾えるか、オンライン側が発言者を把握できるかが課題になります。展示では12名以上の利用と、役員会議、全社会議、セミナーを想定しました。

構成は、大型LEDディスプレイ、AI対応ビデオバー、天井設置型のマイク・スピーカーです。重要なのは機器の数ではなく、大人数の会議で必要な情報をどこへ届け、誰が操作するかを起点にすることです。

当日の展示会場

2)中規模会議室向け構成

中規模会議室では、日常的に使うからこそ、開始操作が分かりやすく、利用者によって手順が変わらないことが課題になります。展示では8~12名程度の日常会議や打ち合わせを想定し、一体型ビデオバーを中心に、拡張マイクを追加しました。

定員だけでなく、着席位置、視線、発言の仕方を基準にし、日常運用に必要な要素へ絞ることで扱いやすさを優先します。

当日の展示会場

展示会から見えたハイブリッド会議室設計の3つのポイント

1)利用シーンから逆算して設計する

最初に整理したいのは、会議室の広さではなく、どのような会議に使い、誰がどこから発言し、何をオンライン側へ届けたいかです。発表者中心のセミナーと、全員が発言する討議では、必要な画角や集音範囲が異なります。主要な利用シーンを先に定めると、映像、音声、表示の優先順位を決めやすくなります。

2)必要な機能・性能に加えて、運用しやすさまで考える

2025年調査では、音声に関する課題を挙げた人は53.8%、映像に関する課題を挙げた人は56.2%に上り、用途や規模に応じた機器の機能・性能が重要であることが分かります。一方、こうした機器や操作上の課題の影響として「会議をスムーズに進行できない」が49.9%、「時間通りに開始・終了できない」が28.8%でした。必要な音声・映像品質を確保するだけでなく、開始、資料共有、音量調整、終了までを誰でも同じ手順で行えるかを確認し、利用者が 迷いにくく、管理者が設定・保守しやすい運用を一体で考えることが大切です。

3)将来の変更にも対応できる構成を考える

会議室は、席数やレイアウト、利用目的が変わる可能性があります。導入時点の使い方だけに固定せず、機器を増設できるか、レイアウト変更時に配線や機器位置を調整できるか、障害時に原因を切り分けやすいかを確認します。変更や保守のしやすさまで含めることで、導入後も運用を続けやすい構成になります。

まとめ

中規模・大規模のハイブリッド会議室では、規模によって必要な映像・音声・表示機器が変わります。しかし、構成を決める本質は機器のスペック比較ではありません。どのような会議を行い、誰の声や映像をどこへ届け、誰がどのように動かすのかを先に設計することです。

今回の展示会を通じて見えたのは、「映像」と「音声」に加え、「運用」まで含めて考える重要性でした。

ハイブリッド会議室の新設や見直しを検討する際は、利用シーンを整理し、実機で見え方、聞こえ方、操作を確かめると、自社に必要な構成を具体化しやすくなります。ご相談やショールーム見学もご活用ください。
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[2026.10.1公開]

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著者オフィス分野 コラム編集チーム
内田洋行オフィス分野のコラム編集チームです。オフィス空間づくりやオフィスデザイン、働き方に関するお役立ち情報やトレンド情報をお客さまにご紹介します。
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