第20回:口癖を制する者が、プレゼンを制す 【澤円の連載コラム】

【澤円の連載コラム】働き方の再定義 ~なりたい自分になるためのヒント~
プレゼンが苦手 話し方 無意識な口癖

いま、働き方が再定義されようとしています。テレワークから出社回帰、働く場も多様化し人とのかかわり方も変わっていくなか、自分らしく、よりハッピーに働くにはどうしたら良いのでしょうか?連載コラム「働き方の再定義 ~なりたい自分になるためのヒント~」では、株式会社圓窓 代表取締役 澤円(さわ まどか)さんと一緒に「はたらく」について考えていきます。

こんにちは、澤です。

今回も、プレゼンシリーズです。
いよいよ実践的な内容に入っていきましょう。
今回は、「話し方」に着目してみましょう。

今これを読んでいるそこのあなた、ご自身の口癖をご存じですか?
知っている人もいるでしょうし、まったく意識したことがない人もいるでしょう。
ここでいう口癖は、三つの種類に分かれます。
・フィラー
・ロジカル・コネクター
・チェック・クエスチョン

では、一つずつ説明していきましょう。

<フィラー>
これは「えー」とか「あのー」とか「まぁ」といった、「間を埋める(フィルする)言葉」の総称ですね。
思い当たるもの、ありますか?
ボクは、わりと「あのー」を使うことが多いです。
これは本当に無意識に言葉の間を埋めるものなので、ある意味仕方がないものではあります。
なので、「プレゼンテーションをするもの、フィラーを使うべからず!」なんて極論を押し付けるつもりはございません。
呼吸の一部のように出てくる言葉ですから、言ってしまうのはしょうがないものです。
ちなみに、英語でもフィラーはあります。
「Well…」とか「Like…」とか「I mean…」がフィラーにあたります。
なんとなく、英語圏の人みんなプレゼン得意、って思うかもですけど、フィラーだらけのプレゼンする人もいるものです。
人間は、人前で話をするようにできていない生き物なので、ついつい緊張でフィラーを口に出してしまうのは、ある程度想定内としましょう。
その上で、コントロールをする努力をすれば、プレゼンテーターとしてのレベルは上がること間違いなしです。
そのためには、まずは自分のフィラーを知ることが大事です。
前述したとおり、ボクは「あのー」と言うことがあります。
そして、「あのー」が多い時は、なにかしら気が散っているか、疲れているか、とにかくベストコンディションではない場合が多いと自己分析しています。
なので、「『あのー』が多いな・・・」と感じたら、「自分は本調子ではない」とメタ認知することができます。
そうしたら、「本調子じゃないなりにベストを尽くす」というモードに切り替えができます。
そんな時に心がけているのが以下の三つ。
・できるかぎり、ゆっくり話す
・アドリブなどは極力抑える
・体を固定して落ち着かせる
これらの三つをやることで「慌てて失敗する」というリスクを最小限に抑えています。
2025年は263回プレゼンをしましたが、そのうちの1割程度は疲労や体調不良など、本調子とは程遠い状態で臨みました。
そういう時こそ、慌てない。
これを意識するだけで、無駄な失敗を減らすことができます。

<ロジカル・コネクター>
ロジカル・コネクターというのは、聞き手の頭の中を整理し、話の方向性を示すための「標識」としての役割を果たします。
具体的には「ちなみに」「要するに」「逆に」といった言葉です。
「ちなみに」は、メインストーリーとは別の、有益な情報を付け加える際に使います。
「要するに」は、複雑な内容をシンプルにまとめたり、結論へ導いたりする際に使えますね。
「逆に」は、その言葉通り反対の可能性を提示したり、聴き手の視点を変えたりする際に使います。
これらの言葉は、うまく使うとプレゼンのリズムを作ってくれる、非常に強い味方になります。
ただし、気にしなくてはならないのは利用する頻度とその後に続く言葉の内容です。
「ちなみに」のあとが、全然ちなんでなかったり。
「要するに」のあとが、めちゃくちゃ冗長で分かりにくかったり。
「逆に」が、まったく逆になってなかったり。
これだと、聴き手はちょっと混乱しますね。
なんにでもこれらの言葉を付ける人、本当にいるんですよね。
コネクターとしての役割を果たしてもらうために、そのあとの話とのロジックがつながっているように注意したいものです。

他には「変な話」ってつける人もいます。
「今のシステム構成だと拡張性に限界がありまして、変な話、運用コストもかさんでくるわけですよ。で、変な話、そこをどう改善するかが課題でして……。」
・・・何が変なんでしょうかw
この変な話は、ロジカル・コネクターというより「エスケープ・フレーズ=逃げの姿勢を示す言葉」として使われていると思っていいですね。
そして、こういう言葉は「自信のなさの表れ」「責任回避を望んでいる」という印象を与える可能性もあります。
ご自分でどんなロジカル・コネクターを使っているかを確認することもお勧めです。

<チェック・クエスチョン>
プレゼンをしている人が「これ、わかりますか?」と壇上から呼びかけた時、ちょっと視線が上がった経験ありませんか?
このチェック・クエスチョンの効果は、結構大きいと感じています。
なにせ質問を投げかけているわけですから、聴衆は何らかの反応を求められていると感じるものだからです。
そうすると、耳目を自分の方に向けさせる効果が期待できます。
もちろん、しっかり質問をして手を挙げてもらうなんて手法もあります。
「今朝、朝ごはんにパンを食べた方はどれくらいいらっしゃいますか?」といった質問ですね。
こういう質問を投げかけると、聴衆を飽きさせないという効果もあります。
ただ、やたら相手にアクションを求める質問を多用すると、聴衆側もちょっと面倒に思う場合もあります。
なので、「わかりますか?」「ご存じですか?」「ですよね?」といった感じで、「明確に相手に答えさせようとしているわけでもないけれど、ちょっとした問いかけをしている」というフレーズを入れるのが効果的なわけです。
問いかける形で、話し手と聴き手の関係性を構築するわけです。
とはいえ、これもすべてのスライドの最後につけてしまうと、なんとなく押しつけがましい雰囲気が出ちゃうかもしれません。
なので、あまりにも無意識に言いすぎているんだとしたら注意が必要です。
何事も、ほどほどにしておくのが吉ですからね。

いかがでしたでしょうか?
まずは、今回挙げた「フィラー」「ロジカル・コネクター」「チェック・クエスチョン」を自分で認識するところから始めてみましょう。
それだけでも、プレゼンターとしての洗練度はアップしますよ!

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[2026.3.30公開]

澤 円(さわ まどか) 氏
著者澤 円(さわ まどか)氏
株式会社圓窓 代表取締役
武蔵野大学 アントレプレナーシップ学部 専任教員(教授)
元・日本マイクロソフト株式会社業務執行役員。マイクロソフトテクノロジーセンターのセンター長を2020年8月まで務めた。DXやビジネスパーソンの生産性向上、サイバーセキュリティや組織マネジメントなど幅広い領域のアドバイザーやコンサルティングなどを行っている。複数の会社の顧問や大学教員、Voicyパーソナリティなどの肩書を持ち、「複業」のロールモデルとしても情報発信している。また、ファッションや美容、自動車などのインフルエンサーたちとも積極的に共創活動を行っている。

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