フリーアドレス化によるデメリットと対策 - フリーアドレス2.0 成功のポイント -

この章では、フリーアドレスの導入後によくみられる課題と解決策についてご紹介します。問題が生じそうなときは、状況に合わせて早めに対策を取り、効果的なフリーアドレスの運用を目指しましょう。

コミュニケーション、マネジメント

これまで関わる機会のなかった他部署の社員などと人脈が広がる一方、同部署の社員や上司とのコミュニケーションが減り、マネジメントに支障が生じる場合があります。マネジメントの見直しをはかったり、コミュニケーションツールの活用決められた曜日に部署でミーティングを行う、などのルールや工夫が必要です。

課題:誰がどこにいるかわからない

自席が決まっていないため、直接会って話したくても相手がどこにいるか分からないという問題が起こります。

解決策・柱に番号をつける(オフィスを住所管理)
・在籍・所在管理システムの活用

課題:チームや部下の状況がわからない

One on One ミーティング
顔が見えないと、メンバーの健康状態や仕事のトラブルなどに気が付きにくいという課題があります。

解決策・One on One ミーティング
・Microsoft Teams(メール、チャット、電話などのコミュニケーションツール)の利用

課題:自分の席がないことで疎外感や帰属意識が希薄になる

自分の居場所がないような気持ちになる人が出てくるかもしれません。

解決策・モバイルロッカーに写真付きネームプレート
→この企業に存在しているという安心感や帰属意識につながる
・マネージャが意識的に声がけ、会社の動きを情報発信する

書類や郵便物、備品の持ち運び

毎朝、自分のモバイルロッカーから荷物を取り出し、帰宅時には整理整頓してから帰るという運用を徹底することで、机の上を常にきれいな状態に保てます。また、書類を長時間放置することがなくなるため、紙媒体での情報漏えいリスクも低減することができます。

課題:書類をしまう場所がない

個人の荷物をパーソナルロッカーやワゴン、共有収納に収納しきれないという課題は多く見られます。

解決策・リニューアル前から書類廃棄キャンペーン
・文書運用ルールの策定
・電子化、文書保管サービスの活用
・頻繁に使わないものは外部倉庫へ

課題:固定席がないので郵便物を置けない

これまで机に配布していた郵便物を配布する場所がないという課題があります。

解決策・パーソナルロッカーにメール投函口をつける
・出入り口の近くにメール専用棚を設置
・PCや書類、文具など業務に必要なアイテムを電子化、文書保管サービスの活用

課題:文房具や細かい備品の持ち運びが大変

仕切りになるキャリーボックス
これまでデスクの引き出しに収納していた小物を毎日持ち運ぶのが大変という課題があります。

解決策・PCや書類、文具など業務に必要なアイテムをまとめて移動できるキャリーケース等を活用
・共通の文房具ステーションをつくる

レイアウト、運用ルール

その時々の気分や業務内容で働く場所を選択し、移動することで、気分が変わりリフレッシュでき、集中して業務に取り組める効果も期待できます。仕事内容に応じた自由なワークスタイルを確立することで、自分の働き方を見直す機会ができ、在宅業務や時短勤務など多様な働き方に対する理解や促進を進めるチャンスにもなりえます

課題:集中しにくい

ソロワーク
オープンなスペースでは周囲の会話が気になり、人によっては集中力が妨げられ、生産性が低下してしまいます。

解決策・集中できるスペースの確保
・電話、私語禁止エリアの設置

課題:席が固定化する

いつも同じ席に座ってしまうことで、結局は席が固定化して、フリーアドレスのメリットが損なわれます。

解決策・運用ルールの徹底
・特徴のある機能別スペース
・ルーレットで決める、1週間ごとにエリアを変えるなど必然的に毎日座る場所を変える工夫

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