九鉄工業株式会社 様オフィス新設移転 事例紹介

視線が行き交う吹き抜け階段を中心にした設計による、フロアをまたがる「縦」、共創スペースで広がる「横」、そしてICTを活用した「外」とのシームレスなつながり強化を実現したSYNERGY OFFICE

第38回日経ニューオフィス賞「九州・沖縄ニューオフィス奨励賞」受賞

業種:
総合建設業(土木・建築・鉄道・設備工事、建築設計)
入居人数:
約100名
面積:
約2630.59 ㎡

JR九州グループの九鉄工業株式会社様は、本社機能拡大や老朽化対策、そして時代に合った働き方を実現するため、創立80周年記念事業として自社設計・施工による新本社ビル建設を決定しました。構想段階から、新しい働き方やICT設備の提案ができるパートナーを重視し、オフィス家具メーカー各社にヒアリングと提案依頼を実施。その中で、具体性のある提案とICT分野での強みを評価いただいた内田洋行が選定されました。 設計は基本計画の最初にトップインタビュー、アンケート調査、各部門代表のワークショップを行いながら社員の意見を吸い上げ、それをオフィス空間へ反映して理想的なオフィスが実現しました。また、什器・ICTの環境構築からオフィスの運用マニュアル作成まで、移転プロジェクト全体をトータルで支援しています。

お客様の課題

  • 従業員増加に備えたオフィス規模の確保。
  • 数フロアに分散される部門間の連携を支援する構造&仕掛け。
  • 本社と現場のコミュニケーションの促進

UCHIDAの支援

  • 業務に応じて場を選択できるABWとグリッドデザインにより、人員増にもフレキシブルに対応可能なオフィス空間を提案。
  • 執務室各階に、中央の吹き抜け階段での「縦」の偶発的な出会いを、「横」にも展開する共創スペースを設け、8階には部門を超えた交流を促すコミュニケーションスペースを構築。
  • 現場や他拠点をリアルにつなげる高性能かつ操作がシンプルなICT機器各種を目的や場所に合わせて設置。

ポイント紹介

トップインタビューや社員へのアンケート調査、ワークショップなどにより、
経営課題や将来構想を整理して、オフィスに反映すべきキーワードを抽出

内田洋行はオフィスの計画策定において、「働き方・働く場」×「将来・現状」からアプローチさせていただいています。九鉄工業様の本社ビル新築・移転プロジェクトにおいても、経営層や社員の皆さまの生の声をうかがい、さらにワークショップで face to face のコミュニケーションの機会を設けて、相互理解・共感を図りました。

そこで抽出されたオフィスに反映すべきキーワード10が、「コミュニケーション」「コラボレーション・イノベーション」「コンセントレーション」「インフォメーション」「ブランディング」「ホスピタリティ」「フレキシビリティ」「セーフティ」「SDGs」「ウェルネス」。これらの要素を組み込んだ「社員が一体感を感じ、効率的に業務を行うことができ、創造性が発揮できるオフィス」を、九鉄工業様のプロジェクトメンバーの皆さまとともに追求いたしました。
その際、九鉄工業様の方々に内田洋行本社までご足労いただき、「働き方変革実践の場 THE PLACE」で、ABWの働き方、ICT活用のイメージを共有いただけたことも大きなポイント。「Future Class Room®」のご体験が、多目的ルームの構築につながりました。

中央の吹き抜け階段の行き来や最上階のコミュニケーションスペースでの
偶発的な出会いを、部門を超えたイノベーション創出へと拡張

「今回、本社ビルを設計するにあたって留意したのは、従業員数と敷地面積の関係から執務室が4フロアに分散せざるを得ない条件下で、いかに部門を超えたコミュニケーションを活性化するかでした」と、企画部 担当部長の上田 博様。そこで、オフィスの中心に設けられたのが、視線が行き交う吹き抜け階段です。その効果を最大限に生かすため、執務室の各フロアには階段に面してマグネットスペースとなる共創スペースを設置。複合機や文具・コーヒーサーバー、ダストボックスなど、執務に必要な共有物を集めたエリアで、ここで作業をする人と階段を利用している人との視線が交じり合うことで、階段の「縦」で得たコンタクトを、フロアの「横」に引き込むことに一役買っています。その偶発的なコンタクトをより深めたい場合は、エレベーターホールにも面した執務室中央のオープンなミーティングスペースが、コラボレーション&イノベーションスペースとして機能。さまざまなリソースを持ち寄り、新しいアイデアが生まれる場となります。

また、最上階となる8階はルーフテラスを含めた全面をコミュニケーションスペースに。ランチや休憩のほか、コワーキングにも利用可能で、7階の大会議室、多目的ルームからのアクセスもよいため、来客者にも利用いただいているそうです。マッサージチェアやハイエンドなコーヒーメーカー、喫煙スペースなど、8階に行きたくなる魅力が集約されており、そこに集うことでコミュニケーションが促進されるといった仕掛けを運用面でもされています。

ICTで本社と現場や他拠点など、「外」とのコミュニケーションを強化するとともに、
生産性の向上を促し、信頼される企業として社会の発展に貢献

多目的ルームに設置した大画面投影・環境制御システムは、ボタン1つで自身のパソコン画面を、またはミラーリングで自身のiPad画面を簡単に投影することが可能。プロジェクターなどの機器操作もワンクリックというシンプルさで、大画面で遠隔臨場が実現できます。このシステムは、現場との情報共有のほか、大規模なオンライン会議などにも有効活用されているそうです。

会議室には、会議室予約・運用システム「Smart Rooms(スマートルームズ)」も導入。会議室利用の効率化やカラ予約の防止に効果を発揮しています。また、執務室の各階と8階に設置したデジタルサイネージによって社員に共有すべき情報が集約され、スムーズな情報共有が実現出来ているとのこと。「ClickShare(クリックシェア)」の活用で、ミーティング用モニターとしても兼用されているそうです。

「移転からそう月日が経っていないため、移転の効果をはっきり示すことはまだできませんが、ここ数年、発展が著しい福岡の街中で、最先端と言えるオフィスを作ったというところに、社員には誇り、プライドを感じてもらえればと思っています。今後老朽化した支店・保線所等の業務施設更新も計画していますので、内田洋行さんのコンペ参加を期待しています」(上田様)

第38回日経ニューオフィス賞「九州・沖縄ニューオフィス奨励賞」受賞

九州・沖縄ニューオフィス奨励賞

ご担当者様の声

ご担当者様の声

初期のワークショップ開催、働き方提案からマニュアル作成、移転マネジメントに至るまで、多岐にわたりノウハウの提供を受け、プロジェクト推進に非常に役に立ちました。いろいろ無理難題も投げかけましたが、真摯に協力していただいきました。これから半年~1年後を目処に、使い勝手や改良点についての意見集約を行い、支店や現場事務所などへの展開していく職場環境改善のフラッグシップ機能を高めていきたいと考えています。

九鉄工業株式会社
企画本部 企画部 担当部長 上田 博 様

担当営業・デザイナーの声

九鉄工業様の創業80年の記念事業として、高い技術を結集して設計・建設された新本社ビルへの移転プロジェクトに参画させていただきましたことを、誇りに感じています。このオフィスを舞台に、ますますご活躍される社員の皆様のお姿を拝見することがとても楽しみです。満足度調査など、今後もさまざまな面でサポートいたしますので、ぜひお声がけください。

株式会社内田洋行
九州地域事業部 高塚 大祐

ビルの建築前の段階から関わった案件は私自身初めてでした。経営層や社員皆様の意識調査や課題抽出などをしっかり行い、それを設計に生かすというというスタンスは、とても勉強になりましたし、オフィスの本来のあるべき姿だと感じました。社員の皆様や事務局の皆様のご協力をいただきこのオフィスが完成できたことをとても誇りに思います。このオフィスと共に九鉄工業様の更なるご発展を期待しております。

パワープレイス株式会社
西日本デザインセンター 福岡デザイン室 室長 渡辺 充

お客様について

九鉄工業株式会社

1942年の創業以来、鉄道工事を主体に土木、建築、軌道などの工事を手掛け、九州各地の皆様に喜ばれるインフラや建築に携われてこられたJR九州グループの建設会社である九鉄工業様。鉄道だけでなく、官公庁、民間工事の受注も多く、九州を代表する総合建設業として着実に成長されています。築105年となる重要文化財門司港駅の改修や、西九州新幹線建設工事への大きな貢献に対しての国内外の高い評価も記憶に新しいところ。それらの経験と技術の結集ともいえる新本社ビルの建設には、将来、民間建築工事を受注するために必要となる技術力の取得という狙いもあります。

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※記事内容や役職等は取材当時のものです。(2025年4月取材)

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