株式会社ダイセル 様 播磨工場(Innovation Center Harima)オフィス新設移転 事例紹介

イノベーションサイクルを創出するため
豊かなコミュニケーションと、それに伴う新しい発想、アイデアを促す空間を構築

第36回日経ニューオフィス賞「近畿ニューオフィス推進賞」受賞

業種:
化学工業
入居人数:
438名
面積:
約6,066 ㎡

「イノベーション」を合言葉に、世界を変え続けるグローバルカンパニーとして躍進されている株式会社ダイセル様。早くからコミュニケーション活性化を目的にオフィス環境の変革にも取り組まれ、2017年には技術スタッフが社内関連部門やお客様、協力会社の方々と協業できる地上5階の建屋施設「i Cube(アイ・キューブ)」も建設されています。

今回の播磨工場の「Innovation Center Harima」(以下i C-H)の新設はそれに続くプロジェクト。昨今の変化を受け、新しい発想で社会の期待に応えるモノづくりに取り組む環境が必要となったことから、これまでの防衛生産エリアを産業用製品の開発・試作エリアに再配置して、新たなシナジー効果を生み出す拠点として4階建のビル建設に着手されました。内田洋行は、1階の執務室、会議室、ミーティングスペース、2階・3階の執務室と、4階の食堂・リフレッシュルームを中心としたレイアウトと什器の提案&調達をご支援させていただきました。

お客様の課題

  • 各所に点在している人や情報を集約し、新たなシナジー効果を生み出す拠点にしたい。
  • 多くの社員が関わり合いながら働く、イノベーションが生まれる執務エリアの実現。
  • 豊かなコミュニケーションが生み出される食堂・リフレッシュルームの構築により、社員同士の繋がりを深めたい

UCHIDAの支援

  • 執務室の2フロアが吹き抜けの内階段で繋がっているプレゼンボイドに、情報共有がしやすく、アイデア出しが活発化しやすい仕掛け(ICT&什器)を提案。
  • プレゼンボイドから窓際に向かって、働き方に合わせて設えが変化するグラデーションゾーニングを提案し、働き方で場所が選べるABWとコミュニケーション強化をサポート。
  • 執務室フロアの「D字」を描くメイン通路や、食堂・リフレッシュルームなどによって、偶発的な出会いから生まれる部門を超えたコミュニケーションを支援。

ポイント紹介

コンセプトは「Connect i C-H~皆が繋がる特別な空間~」。
計画から多数の社員が参画し、誰もが行きたくなるオフィスを創造

i C-Hプロジェクトスタートにあたってダイセル様がまず取り組まれたのは社内の体制づくり。担当するエリアや対応内容などで10チームをつくり、各々リーダーとアドバイザーを設け検討を進めました。

「播磨工場は、防衛事業を発祥として科学技術を用いた産業製品の製造を行ってきましたので、法令上、建屋間の距離を保つ必要があり、広い敷地内に部門ごとのオフィスが点在していました。今回、4つのエリアごとに分散されていた計画・管理機能をi C-Hに集結するにあたって、詳細な部分まで検討できるように、さまざまな部門や立場の人の意見を聞くことが重要だと考えました」と赤木正英様。「また、構想段階から多くの人に参画してもらうことで、自分ごと化して愛着を持ってもらおうという狙いもありました。その一環として、若手メンバーによるブレインストーミングも実施し、そこで検討された『ありたい姿』がオフィスづくりの下地になっています」と伊澤創様。お二人は今回、内田洋行がご支援させていただいた、執務室チームの主要メンバーです。

多くの意見のもと固まったi C-Hコンセプトは、「Connect i C-H~皆が繋がる特別な空間~」。i C-Hを中心に社員、お客様、皆が繋がることで、新たなアイデアと事業が創出される空間の創造です。2階・3階の執務室、4階の食堂などはオフィスの中でも特にコミュニケーションが重要となるエリア。そこでダイセル様はコンペを実施され、各社に提案を求められました。

中心のプレゼンボイドから窓際への設えが変化するグラデーションゾーニングと、
「D」を描くメイン通路で執務室のコミュニケーションを活性化

内田洋行は、2階と3階が吹き抜けの内階段で繋がっている建物の特性を活かし、壁面に大画面を投影できるシステムを提案。上下階、ウオーキングコリドーからもイベントに参加できるため、情報の共有や意見交換などがしやすく、それがイノベーションの誕生に結びつく「プレゼンボイド」を構築しました。そしてプレゼンボイドを中心に窓際に向けて、コラボレーションワークエリア、チームワークエリア、コンセントレーションエリアと働き方に応じた設えに変化していくグラデーションゾーニングを提案。さらにソロワークや休憩など多様に利用できるウオーキングコリドーとつながる、「D」の字を描く緩やかなカーブのメイン通路でコミュニケーションの活性化を促すというプランをご提出しました。「執務机が整然と並んでいる中にポツンポツンとコミュニケーションゾーンがあるというプランが多かった中で、内田洋行さんは偶発的な出会いからコミュニケーションが生まれ、そこからイノベーションが創出されるという流れや私たちのコンセプトをしっかり捉えてくださっているという印象を強く受けました」(赤木様)

「また、それぞれのエリアの机の並べ方が絶妙です。それぞれ角度をつけて配置されているので座る場所によって目線が変化し、ソファやハイチェアもあるので目線の高さも変わります。実際に稼働を始めて、このことがコミュニケーションの活性化に大きな影響を与えていると確信しました」(伊澤様)。ダイセル様の「D」の字を模ったメイン通路も高い評価をいただいたポイント。「エリアを歩くだけでいろいろな方と会え、挨拶から仕事の話に及んで、ではあそこ(クイックミーティングスペース)で少し話そうということも多いですね」と赤木様。伊澤様も「Dの通路を歩いていると、呼びかけられたり、呼びかけたりで、早く総務室に戻らなくては…、ということが多々あります」とのこと。こうして普段からコミュニケーションベースが出来上がっていることで、業務もスムーズに進むようになったと感じているそうです。

緑の風景を一緒に見ながら育む「豊かなコミュニケーション」。
運用マニュアルも常に改良し、より価値を高められるオフィスに

i C-Hの建設を機に、念願だった社員食堂の設置も叶えられたダイセル様。地域の方にも親しまれている「近藤池」を眺められる4階に設けられていることから、内田洋行はすべての席から景色がよく見えるように、後方に小上がりを提案しました。通常、工場ではつまずき事故防止の観点から段差は避けられますが、今回は手すりをつけて安全性を担保。「小上がりをつけたことで、実際の面積以上の広がりが感じられる空間になりました」と伊澤様。この社員食堂は、社員の方からの公募で「SHINE食堂」と命名。太陽をモチーフにした看板も社員の方のアイデアです。食堂に隣接しているリフレッシュルームの名称「Re*pot」も公募によるもの。さらに小・中会議室に播磨工場の礎である特機事業にちなんだ名称をつけられるなど、企画当初の狙い通り、社員の皆さんがオフィスにとても愛着を持っていらっしゃることが伺えます。

またダイセル様では、運用マニュアルを入居後も随時改定し、ブラッシュアップされています。「マニュアルも1から自分たちで作成するとなると大変でしたが、内田洋行さんがベースを作ってくださったので、すぐに運用に入ることができました」と伊澤様。名称がないミーティングスペースに動物などをモチーフにしたビジュアルサインをつけるアイデアも社員の皆さんから出てきたそうです。なお播磨工場は、海外からの出張者も多いとお聞きし、利用ルールを誰もがわかりやすいようにピクトグラムで表現するという提案もさせていただきました。「これまでは面接も大阪本社で行っていましたが、海外の方を含め、社内外の様々な方をお招きできるオフィスが実現しました。コンセプト通り「Connect i C-H」として、今後、様々な繋がりの拠点にしていきたいと考えています」(赤木様)

第36回日経ニューオフィス賞「近畿ニューオフィス推進賞」受賞

近畿ニューオフィス推進賞

ご担当者様の声

ご担当者様の声

コンペでは、実績、体制、コストなど、さまざまな面で評価させていただきましたが、内田洋行さんは特にデザイン性に秀でていました。インパクトがありながら、無駄を削ぎ落としたレイアウトデザインに最先端のICTツールを導入することで、時代が流れても評価されるオフィスに仕上がったと感謝しています。内田洋行さんの当社のお付き合いは、今回のプロジェクトが初めてでしたが、とてもよい関係が築けました。

株式会社ダイセル
セイフティSBU モビリティBU 調達部 仕入れ先管理チーム 赤木 正英 様(右)

実用性とコンセプトが、ハイレベルで融合したデザインが、とても素晴らしいと思いました。当社ではグループアドレスを採用し、ゾーンである程度の割り振りをしているのですが、それを定期的にシャッフルすることで、チームビルディングとABWを両立させています。またICTによって、情報共有のスピードアップなど働き方も向上できたと感じています。個人的には、Click Shareが気に入っています。

株式会社ダイセル
播磨工場 総務部 主席部員 伊澤 創 様(左)

担当営業・デザイナーの声

ダイセル様との初めてのプロジェクトとなる本案件。私にとっても初の大型案件で緊張もひとしおでしたが、プロジェクトメンバーの皆様の熱意や細やかなこだわりに感動しながら、楽しくオフィス構築のお手伝いをさせていただきました。その結果、皆様と工夫の詰まった素晴らしいオフィスを作り上げることができたこと、とても嬉しく思っています。私にとっても、ずっと記憶に残る案件となりました。本当にありがとうございました!

株式会社内田洋行
オフィスエンタープライズ事業部 藤田 優(左)

現ダイセル様担当として、播磨工場から始まったダイセル様と当社の関係を末永く継続できるよう今後のオフィス構築においても精一杯ご支援できればと思っております。

株式会社内田洋行
オフィスエンタープライズ事業部 佐藤 咲紀子(右)

ダイセル様とは初めてのプロジェクトでしたが、様々なメンバーの方々と共に取り組むことで、素晴らしい空間を一緒に構築することができました。個人的には、コンペで御提案したプランを評価頂き、そこからほぼ変わらずに、コンセプトやデザインが一貫した空間を実現できた点が、非常に嬉しかったです。このオフィスづくりをきっかけに、今後もダイセル様とより良い関係が築いていければと思います。

パワープレイス株式会社
飯倉 健自

お客様について

株式会社ダイセル

1919年に日本のセルロイド会社8社が合併して創立された株式会社ダイセル様。現在は、セルロース化学、有機合成化学、高分子化学、火薬化学をコア技術に、化学製品から自動車エアバック用インフレーターまで、多岐にわたる製品の製造販売に注力され、さらに電子情報材料など、新規事業ユニットの創出も推進されています。その売上の半分が海外市場なのも特徴。ダイセルグループとして、世界14の国と地域に活動拠点を置き、グローバルに事業展開する化学メーカーとして成長を続けています。

株式会社ダイセル 企業サイト

※記事内容や役職等は取材当時のものです。(2024年6月取材)

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