マックス株式会社 様リノベーション事例紹介

各々の特性や能力の最大化と「つながり」の強化、そこから生まれる新しい価値創造を支援する、柔軟性・更新性の高いオフィスを構築

業種:
メーカー(建設工具、文具 他)
面積:
約3,300 ㎡
入居人数:
約300名

「『人』が尊重され、『人』が成長することにより、会社も成長する」というお考えのもと、すべての人材が個々の能力を最大限発揮して働ける環境整備に注力されているマックス株式会社 様。コロナ禍以前より「より働きやすい環境と創造的な職場づくり」を目指して、全国の拠点のリノベーション(建て替えを含む)を、順を追って実施されています。内田洋行はそのほとんどをご支援させていただいており、今回ご紹介する東京本社の設計デザイン、施工も請け負わせていただきました。1981年の竣工以来ほぼ手付かずだったという8階建てのビル全体を、業務を継続していただきながら工事をする大プロジェクト。計画を含め約3年間、マックス様のサポートに注力いたしました。

お客様の課題

  • 築40年超の自社ビルのオフィス環境を刷新し、働き方変革のきっかけにしたい。
  • 旧態依然とした島型の座席配置から脱却し、人員増減にも柔軟に対応できる執務室にしたい。
  • 会議室、執務室とも、オンライン会議のインフラをはじめ、ICT設備を充実させたい。

UCHIDAの支援

  • フリーアドレス、ABWの実現により、仕事の目的や内容に応じて最適な場所を自ら選択できる環境をご提供。
  • 各部門の特性に合わせた計画や将来の変化への柔軟な対応が可能なグリッドデザインの採用。
  • オンライン会議をスムーズに行える高性能なAVシステムおよびペーパーストックレスをストレスなく実現するICTツールのご提案。

ポイント紹介

働き方が変化する中で、従業員がいきいきと楽しく働き、
高いパフォーマンスの発揮には、どんなオフィスが必要かを検討

「リノベーションを単なる什器の刷新や模様替えにしないよう、このプロジェクトを通して働き方をどのように変えていくべきかを常に念頭においていました」とプロジェクトリーダーを務められた来海様。

実は本社ビル本館と別館のリノベーションの話は、5年ほど前から出ていたといいます。「当時はどうすべきか手探り状態で具体化に至らなかったのです。そんな中、コロナ禍に突入し、否応なしに在宅勤務やオンライン会議などが当たり前の働き方にシフト。新しい働き方、今後の変化に対応するために、本格的な計画に着手しました」とプロジェクトメンバーの本橋様。以来、週1回の定例会を重ね、エントランス、オフィス、会議室の約3,300㎡の本格的なリノベーションが始まりました。

プロジェクトメンバーの皆様は以前より内田洋行開催の移転セミナーやフェアにもご参加いただいており、内田洋行・新川オフィスにも何度も足を運んでくださっていました。そこで、実際にご覧いただいたのが、従業員自身が働く場所を自由に選べるABW(Activity Based Working)というワークスタイル。マックス様が追求されているワークダイバーシティを実現するワークプレイスのご提案です。

「旧オフィスはいわゆる島型。一部はフリーアドレスにしていたものの実質的に固定席化していたので、組織変更の度に机の配置や配線に頭を悩ませていました。ABWの実現により、そうした業務から解放されるのも大きなメリットです」と、営業本部との架け橋役としてプロジェクトに参画された吉川様。実際、プロジェクト中にフロアをまたぐ異動がありましたが、ABWの採用によって設計変更なしで進めることができたそうです。ABWは組織編成を行う際のスペースによる制約も解き放つことができるといえます。

働き方に応じて選べる多様なスペースを有する執務室と、
可変できるICTを駆使した会議室エリアで「つなぐ」を実現

プランづくりにあたって内田洋行がテーマとしてご提案したのは、オフィスが「つなぐ」役割を担うこと。

まず1つは、このオフィスで働く人と人のつながりです。オープンで見通しがよく、コンタクトが取りやすい執務室には、いつでもすぐに打ち合わせができるよう、要所にクイックミーティングスペースを設置。さらに、複合機などを備えたユーティリティースペースにも作業台とホワイトボードを設置し、ミーティングやコミュニケーションなど、目的を選ばず自由に使える場所としました。なお、これらのミーティングスペースは、どのフロアの所属でも予約なしで使用できる運用にし、フロアや部署を超えたつながりも推進しています。

またICTによっても「つなぐ」を支援。特に6階、8階の会議室エリアには、オンライン会議にも最適な高性能なAVシステムを備え、各拠点やお客様など、さまざまなつながりをサポートしています。「以前は、会議の度にモニターや周辺機器をたくさん抱えている従業員の姿が見られましたが、今はノートパソコン1台だけで身軽に移動できます。特に、クリックシェアはとても便利で、他の拠点でも導入を進めているところです」と、吉川様。

「8階の会議室は、スライディングウォールでスペースを変えられ、大人数での研修にも対応できる造りになっています。6月にはこの大会議室で株主総会を行う予定。そのときの株主様方の反応も楽しみです」(来海様)。なお、8階の会議室の1部屋はウェビナー・撮影室としても使用可能な設備を導入。インスタライブなどを通じての情報発信での「つなぐ」活動も推進されています。

ClickShare(クリックシェア)導入のインタビュー動画

事業の継続を優先し、完成したエリアから得た知見を
その後のエリアに活かすなど、常にブラッシュアップ

今回のリノベーションは、ビル竣工以来初の大掛かりな工事を、従業員の方々の業務を継続しながら行うため、とても細やかなスケジュール管理が求められました。「工事の効率性も重要ですが、業務に支障をきたさないことが第一。中でも業務を止められないコールセンターの移動が1回で済むように調整し直してもらいました」(吉川様)。その際に人員の動向を考慮した結果、当初は2か所に置く予定だったコールセンターが1カ所で収まるようになり、別館の4階が空くことに。そこで、工事中はその部屋を適時、借り住まいスペースとして活用し、最終的に全従業員が自由に使えるコミュニケーション&集中スペースを設けることができました。この部屋は若手社員の発案で「パレットルーム」と命名。本館から直に行ける利便もあって各部門の方が自然に集まり、名前の通り、いろいろな色合いを持つ各部署の人々が混ざり合う空間になっているそうです。

「工事だけで2年かかったプロジェクトでしたので、このような変更がいろいろありました。先に工事が済んだエリアの従業員の使用実態を見つつ、意見を聞いて取りまとめ、それをリノベーションの工程に組み入れてもらう形で、完成度を高められてよかったです」と、吉川様。「最初から各方面の意見を聞きすぎても、うまくいかなかったと思います。プロジェクトチームが方針を打ち立ててから各部署と話をしたことで、具体的かつ建設的な意見が出てきた。それらの要望に対し、柔軟かつ迅速に対応してくれた内田洋行さんに感謝しています」(来海様)。

これからの課題は、「せっかくのしつらえにマッチする働き方に変えていくこと」と本橋様。すでにフリーアドレスの効果を高めるために、くじ引きなどでランダムに座る「フリーアドレスデー」を設けてはどうかという意見が若手中心に出るなど、意識や行動にも変化が見え始めているようです。

ご担当者様の声

ご担当者様の声

最初の工事で完成した2階の空間を見た時、内田洋行さんに任せてよかったと確信しました。1つ要望を言うと3つくらいの提案をすぐに持ってきてくれる姿勢もありがたかったですね。長期にわたる大規模な工事中も関連業者の統括役を担ってくださり、とても助かりました。

マックス株式会社
総務部長 来海(きまち) 健一郎 様

営業担当の星野さんには、我々の抜け落ちている点を確実に拾ってフォローいただくなど、本当にお世話になりました。これから、この新しいオフィスで当社の良さをもっと加速させ、新しい価値を引き出す運用に注力しますので、今後も引き続きよろしくお願いします。

マックス株式会社
総務部 総務SEC 課長 本橋 哲也 様

私の入社年に完成した本社ビルのリノベーションに定年前に参加でき、毎日が楽しくてしかたなかったです。こんなに他部門の人と話をしたのも始めてでした。工事のスケジュール調整や什器の転用など、私の要望を聞き届けていただき、内田洋行さんには感謝しかありません。

マックス株式会社
営業本部 販売統括部業務推進G 業務推進SEC 吉川(きっかわ) 敦志 様

内田洋行 担当営業の声

約3年にわたるプロジェクトの中で、従業員の皆様が働き方変革についてどんどん前向きになっていく姿を拝見していました。そんな構築のお手伝いをさせていただきましたこと、光栄に感じています。マックス様がますます発展されますよう、今後も、ご支援を続けさせていただきますので、よろしくお願いします。

株式会社内田洋行
エンタープライズエンジニアリング事業部 星野 剛文

しっかりと時間をかけながら、マックス様と共に考え、挑戦し、つくりあげたプロジェクトでした。今までにない仕掛けや設えを取り入れながら、将来的な変化に応じて進化していけるようなオフィスになったのではないかと思います。 つくったオフィスをこれからどのように活用していくかも大切だと思いますので、今後も、よりよいオフィスに進化させるサポートをさせていただければと考えています。ありがとうございました!

パワープレイス株式会社
東日本デザインセンター 岩倉 陽平

お客様について

マックス株式会社

1942年に、当時の最高水準の金属加工技術が必要とされていた航空機部品メーカーとして創業されたマックス株式会社様。以来、「使う人が満足するものづくり」にこだわり、国産初のホッチキスをはじめとする文具・オフィス機器と建築・建設工具を基盤に、住環境機器、介護福祉機器へと事業を拡大されています。その成長に不可欠なのが人材。今後も新たな市場を生み出し、ナンバーワン、オンリーワンを確立すべく、従業員の一人一人が能力を最大限に発揮できる働き方およびオフィス環境の変革に尽力されています。

マックス株式会社 企業サイト

※記事内容や役職等は取材当時のものです。(2024年3月取材)

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