味の素ファインテクノ株式会社 様リノベーション事例紹介

ABW の実現と「共創エリア」の構築により、「+α」の価値創造を生み出すための組織・役職を超えたコミュニケーションを促進

業種:
化学(電子材料・機能材料・活性炭の製造、販売)
面積:
約2,000 ㎡
入居人数:
約270名

ここ数年来、事業拡大による増員で執務室のスペース不足が課題となっていた味の素ファインテクノ株式会社様(以下AFT様)。今後も継続的な増員が見込まれることから、本社棟(地上4階)の2~4階のレイアウト改革によって課題解決と全体最適化に取り組まれました。
内田洋行はAFT様が目指される働き方を具現化するプランをご提案。建物に関連する事業者様との連携の下、既存設備の解体を含む内装工事、インフラ配線、家具、引越し作業など、ほぼすべての工種をご支援させていただきました。

お客様の課題

  • 増員に伴うスペース不足の解消&全体最適の実現。課題解決だけで終わらず、+αの価値創造を生み出すオフィスに。
  • 組織・役職を超えたコミュニケーションの促進
  • スペースの有効活用と、生産性の向上

UCHIDAの支援

  • 増員や組織編成など、将来の変化にも柔軟に対応できるグリッドレイアウトによるプランをご提案。
  • フリーアドレス化をサポートするとともに、業務内容や目的によって最適な場所を選択して業務ができるABWを実現するため、多彩な座席を用意。
  • ソロワーク、チームワーク、ミートアップといった働くシーンをイメージしたゾーニングと、交流・コミュニケーションの機会創出のしかけづくり。

ポイント紹介

「共創 ~Co Creation for Innovation~」をコンセプトに、
組織・役職を超えたコミュニケーションの実現で新しい価値を育むオフィスを目指す

AFT様の本社棟は2016年竣工とまだ新しく、2階にはお客様との交流からイノベーションを生み出すための来客エリアもゆったりと設けられていました。しかしコロナ禍によって、せっかくのスペースが機能せず、その一方で事業拡大による増員で執務室はキャパオーバーになっていました。

「私がAFTに異動したのは2022年7月です。当時は島型に配置されたデスクに書類が山積みという旧態の環境で、これでは当社がビジョンに掲げているイノベーションは創造できない、フリーアドレス化が必須と強く思いました」と、執行役員 人事・総務部長の菊地さや子様が当時を振り返られます。就任2カ月後には経営会議に方針審議をかけ、菊地様をプロジェクトオーナーとした「オフィス最適化プロジェクト」が始動。人事・総務部のメンバーを主体とした事務局4人、各部署からの代表者5人、そして固定電話撤去や更衣室新設といった各工事の窓口担当者3人からなるプロジェクトチームを結成し、1カ月足らずの猛スピードで提案依頼書を作り上げました。

コンセプトは「共創 ~Co Creation for Innovation~」。具体的には、①アイデアを生む交差点となるオフィス ②組織・役職を超えた交流・コミュニケーションによる一体感が創出されるオフィス ③シンプルで生産性高く仕事ができるオフィス、という3つのワークプレイスの追求です。提案依頼書をいただいた内田洋行は、現状の課題解決にとどまらず、そこから「+αの価値」を生み出すオフィスの具現化に向けたプランをご提案。パートナーに選出いただき、ご支援をスタートいたしました。

ゾーニング計画によって、フリーアドレス化による生産性向上、
部門内外の交流の促進といった効果を最大限に発揮

内田洋行が提案の柱にしたのは、①フリーアドレスの効果を最大化するABW*対応のワークプレイスの実現 ②部門内外の交流・コミュニケーションの機会を創出するしかけづくり ③将来の変化に柔軟に対応できるグリッドレイアウト手法での計画の3つ。その上で、オフィスでの働くシーンをミートアップ、ソロワーク、チームワークの3つに分類し、働き方に応じたゾーニング、什器の選択・配置を練りました。

3階はカジュアル、4階はシックとイメージを変えながら、どちらもテーブル席をメインとした見通しのよいオープンな執務室を構築。窓辺には集中できるソロワーク席や多様な使い方が可能なファミレス席、また、要所にはいつでも打ち合わせができるミーティングスペースを設置しました。

2階には執務室に加え、人の出入りが多い階段そばに「共創エリア」を構築。ランチや休憩、ソロワーク、打ち合わせなどで所属を超えた人々が自然に集い、コミュニケーションを育くみ、イノベーションを生み出すきっかけづくりとなるよう、多様な席を用意しました。さらに「共創エリアに行って、他部署の人と交流しよう」という意識に働きかけるために、AFT様は別部門の人と一緒に社員証をかざすとドリンクが2人分無料(会社負担)になる「社長のおごり自販機」(サントリー様)も導入。ライブラリーも会話のきっかけづくりに一役買っています。

* ABW:Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)=アクティビティに応じて最適な場所を選択する働き方

働く人の声を聞き、じっくり丁寧な意見交換を繰り返すことで、
プロジェクト進行中から部署を超えたコミュニケーションが活性

「現在、オフィスでは部署の違う人が隣り合って仕事をする姿が普通になっています。そんな様子を見ると、コミュニケーションが活性化していると、とてもうれしい気持ちになります」とリーダーを務められた村上孝治様 。しかし、プロジェクト開始当初はフリーアドレスに抵抗感を持つ人も少なくなかったそうです。

「私自身、入社してずっと固定席だったので不安でした。でも、内田洋行さんなどのオフィスを見学してフリーアドレスの働き方がイメージでき、これは推進するしかないと思いました」と巻田 麻美様。本社オフィスチームのリーダーだった巻田様は、各部門から選出されたプロジェクトメンバーと一緒に、それぞれの部門に丁寧に説明を繰り返されました。そうした議論の中で拠点エリアがあると生産性が上がるのでは? という結論に至り、まずはフロアごとのグループアドレスからスタートすることに。また、固定電話の廃止にも不安の声が大きかったそうですが、実際に外部委託を始めると電話の取次で業務を中断することがなくなり、生産性があがったという声が聞こえているといいます。

「今回のリニューアルでみんなの満足を得ることができたのは、現場からプロジェクトメンバーを募ったことが大きいと思います。業務によって働き方も求めるレイアウトも異なりますから。さらに、そうして各部署の考えを取りまとめていく中で、プロジェクトチーム自体が組織の垣根を超えた交流の場になり、それが本社棟全体に広まったと感じています」(菊地様)。フリーアドレスに慣れてもらおうと、座席を変えるきっかけとなる「シャッフルデー」も設置。「血液型や誕生月のほか、クリスマスの時期には、ケーキは何派?など、会話に糸口にもなる分け方を考えたところ、とても好評でした」(巻田様)。

プロジェクトとしては一旦終了ですが、今後も部署を超えたコミュニケーションの活性化に全社で取り組まれるとのこと。最後に菊地様から「あまり型にしばられず、さまざまな人が自由自在に集まって、いろいろなことが立ち上がっていくといいですね。イノベーションは、出社したくなる、本社棟に行けば何かいいことがあると感じてもらえるオフィスから、生まれるのはでないかと思っています」。

ご担当者様の声

ご担当者様の声

「寄り添っていただいた」。内田洋行さんへの思いは、この言葉に集約されます。こちらの要望や困りごとへの反応がものすごく早く、またチームワーク、連携が素晴らしいので、誰に話してもしっかりした形で返ってきました。おかげで気軽に相談ができ、とてもスムーズにプロジェクトを進めることができました。本当に感謝しています。

味の素ファインテクノ株式会社
執行役員 人事・総務部長 菊地 さや子 様(写真中)

当初は私自身も固定観念に捉われていたところがありましたが、内田洋行さんのオフィスなどを見学させていただき、新しい視点を得ることができました。リーダーとして、社員の皆さんの意見や要望を聞いて悩んだ際は、よき相談相手になってくださり、多くのご提案もいただけました。おかげでとても助かりました。

味の素ファインテクノ株式会社
人事・総務部 村上 孝治 様(写真右)

細かな要求や急な変更などにも、内田洋行さんはいつも即対応してくださいました。ありがとうございました。私はプロジェクトが終了後、別拠点に異動になりましたが、本社棟に久しぶりに来て、いいオフィスだなと改めて感じました。これからも、いろいろな人とコミュニケーションが取れる本社棟として、魅力を高めてほしいなと思います。

味の素ファインテクノ株式会社
経理管理部 巻田 麻美 様(写真左)

内田洋行 担当営業・デザイナーの声

これだけ規模が大きく、また工種の多い案件を担当するのは初めてで、とても緊張しました。至らない点もあったと思いますが、プロジェクトチームの皆様の熱い思いにパワーをいただき、最後まで務めることができました。私自身、一生忘れられない案件です。これからもご支援を続けさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

株式会社内田洋行
エンタープライズエンジニアリング事業部 波多 純夏

今回のAFT様のオフィス改革において、デザインを担当した私にとっても、大変意義深いプロジェクトとなりました。ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の導入を通じて、多様な働き方に対応するスペースを提案することで、従業員の皆様がより快適で生産性の高い環境で働けることを目指しました。特に「共創エリア」では、異なる部署の方々が自然に集まり、自由に交流できる場を設けることで、組織を超えたコミュニケーションを促進するデザインを意識しました。皆様のご協力とフィードバックを頂きながら進めたこのプロジェクトが、AFT様の未来のイノベーションに少しでも貢献できることを願っています。

パワープレイス株式会社
東日本デザインセンター 飯塚 嘉宏

お客様について

味の素ファインテクノ株式会社

味の素グループのファインケミカル事業の中核を担う味の素ファインテクノ株式会社様。前身の会社創立以来80余年培ってきたコア技術を駆使し、最先端のエレクトロニクスを支える半導体パッケージ・実装材料分野、および電子機器、自動車、建設材料など様々な用途で機能性の付与、特性の向上に関わる産業に貢献する機能性素材・吸着材分野など、幅広く事業展開されています。スローガンは「INNOVATION PROVIDER」。お客様と価値を共創し続ける企業として、継続したイノベーションを生み出すことを目指されています。今回のオフィスリニューアルも、イノベーション、新しい価値を生み出す取り組みの一環です。

味の素ファインテクノ株式会社 企業サイト

※記事内容や役職等は取材当時のものです。(2024年5月取材)

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