第6回 働く意識変革(3)

2011/9/20

IBM戦略コンサルティンググループの大池です。
さて、今回は生産性、創造性を高めるために何を変えてゆくべきなのか考えてみたいと思います。例えば営業職の方にとって生産性を高める、創造性を高めるとはどういうことでしょうか。具体的なシーンを想像しながら考えてみたいと思います。

営業職であればいかに効果的に商談を獲得するかということになってくるかと思います。効果的に商談を獲得するにはいろいろな要素が問われますが、ひとつは顧客との良好な関係をいかに早く築くか、そのために相手の興味をひく情報を効果的に提示しつつ、どれだけ多くの時間を共有したかという点が重要になります。つまり個々の営業マンの顧客面談時間の大幅向上を目指すことになります。

また、情報を効果的に提示するためには最新の情報をいち早く入手し、顧客向けにカスタマイズして自社の付加価値を加えていく必要があります。
そして重要なのは、こういった一連のアウトプットをいかに迅速に作成でき、かつ高い品質を保持できるかということではないでしょうか。いくら早くてもありきたりの紹介資料やカタログ冊子だけでは顧客の心の琴線に触れませんし、またいくら優れた提案資料でも作成に時間をかけすぎてタイミングを逸してしまっては意味がありません。

さらに創造性という観点ではどうでしょうか。
従来とは全く違う新しいアプローチや、予見していなかった価値訴求、顧客が気づいていなかった根本原因の発見と対応策の提示、さまざまな技術、ノウハウの組み合わせ、または融合による新しい価値の創造。そのために時間や場所の制約を超えて社内の英知を結集できる。また必要に応じて出先からでも簡単に有識者にコンタクトして、顧客の要望に迅速に対応できる。こんなシーンが現場のあちこちで見られるようになりたいものです。
創造性という言葉は単純なプロダクトアウトの考え方を大きく変容させていく要素が含まれている気がします。

いかがでしょう。生産性を高める、創造性を高めるためには何を変えていくべきなのか。ワークスタイルというものをどう関連つけるべきなのか、次回さらに深堀してみたいと思います。
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