第3回 働き方の意識変革~ありがちな誤解

2011/6/14

IBM戦略コンサルティンググループの大池です。
前回、働き方の変革という観点で4つの視点からのアプローチを考えてみましたが、そのひとつとして働き方に関する意識変革について考えてみたいと思います。

従来は働き方と言っても、ホワイトカラーであれば、定時にオフィスに行き、1日の所定労働時間と残業時間をそこで過ごして帰るというのが当たり前の世界でしたし、今も多くの企業がそうだと思います。特に私は前職が出版会社だったこともあり、深夜残業が当たり前の世界でした。会社に勤務するというより、会社に住んでいるような錯覚さえ覚えたものです。実際当時は社屋の地下に社員専用のカプセルホテルもありましたし、寝ていると深夜に課長から呼び出され、企画書を書き直すなんていうことも日常茶飯事でした。
そういう生活の中でいつも思っていた誤解には以下のようなものがあります。

努力と結果は直接に比例関係にあるものだ。
朝人一倍早く出勤し、遅くまで働くことは、ビジネスの成功者となれる、または近づける。努力はあまりにもしばしば結果と混同されがちのような気がします。長時間勤務が慢性化してしまっていた当時は深く考えることもありませんでしたが、ビジネスの結果というものは努力もさることながら、実際には判断や提案するタイミングの絶妙さ、社内外での人脈、商機を見る能力、必要な際の押しの強さ、そして好運といったものに左右されてくるような気がします。

仕事の量が質よりも大切だ。
日本人はもともと勤勉な性質を持っているのだと思いますが、時間をうまく管理して余裕を見せる、または非常に早く帰るということに対して、なにかしら後ろめたさを感じていました。逆に仕事をやりすぎて倒れるのは勲章であり、それも仕事の場で倒れるならもっと素晴らしいと内心思っていたものです。

権限委譲はしないほうがよい。
自分が誰かに取って代わられるのではないかと思ってしまう。権限委譲への恐怖は、自分と同じようにその仕事をこなせる人は他には誰もいないという確信(妄想)から生まれるのでしょう。かつては自分しかできないと思っていた仕事を今ではできる人間がいるという事実を認めたくない、隠したいということだったのかもしれません。休暇中に1つもメールが来ていないとがっかりするというのも同じ感覚かもしれません。

さて、こういった誤解をどうやって払拭していったのか、次回述べてみたいと思います。
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