時間を変える「スピードアップ」策
移転前、「社内で費やす時間をお客さまとの対話の時間に転換する」ための課題を洗い出した結果が[図1]だ。その課題解決のために導入されたのがクラウド。いつでもどこでも仕事ができる環境が、1か月の平均移動時間が全体の1割を占める社員の行動を変えた。
【解決策】
iPadやスマートフォンの導入とともに「Microsoft Office365.(以下Office365)※」などの導入が効いた。クラウド環境の整備によって外出先でも業務が可能となり、移動時間の有効活用やデスクワークが減り、顧客との対面時間が24%から40%台に増加した。
※Office365は日本マイクロソフトのクラウドサービスです。
- ■社内SNSの導入
- 「Office365」をベースに自社開発した社内SNSテンプレートを導入することで、情報の投入スピードが大幅にアップ。同時に、グループウェアなど、複数の機能が利用可能となり、利便性も向上した。
- ■「全文検索サーバー」を自社改良
- 電子化された書類の登録や検索、閲覧を容易にするツールを開発。優れた提案書の有効利用で提案書作成時間が大幅に短縮。また「いいね」ボタンを配置し、そのレーティング情報に基づいて社内のサイネージに提案書の活用ランキングを自動表示し、ナレッジシェアも促進された。
- ■クラウド型名刺管理サービスで効率化
- 外出先でもiPadやスマートフォンでリンクナレッジを活用。訪問する企業の情報や関連ニュースなど商談に必要な情報収集が容易に。
【活用のポイント】
クラウド環境は使ってこそ成果になる。
- ■端末の稼働時間の集計
- 半年に一度、iPad端末の稼働時間を集計、公表し、その利用を促した。
- ■セキュリティーの担保
- 電子化された書類の登録や検索、閲覧を容易にするツールを開発。優れた提案書の有効利用で提案書作成時間が大幅に短縮。また「いいね」ボタンを配置し、そのレーティング情報に基づいて社内のサイネージに提案書の活用ランキングを自動表示し、ナレッジシェアも促進された。
クラウド環境整備によるビジネスのスピードアップとナレッジシェアの加速で生まれた時間は、今、お客さまとの時間に変ぼうしている――お客さまとのコミュニケーション深耕にも「働き方改革」が火を点ける。