いま、働き方が再定義されようとしています。テレワークから出社回帰、働く場も多様化し人とのかかわり方も変わっていくなか、自分らしく、よりハッピーに働くにはどうしたら良いのでしょうか?連載コラム「働き方の再定義 ~なりたい自分になるためのヒント~」では、株式会社圓窓 代表取締役 澤円(さわ まどか)さんと一緒に「はたらく」について考えていきます。
こんにちは、澤です。
今回で、プレゼンシリーズは一旦終了。
資料作成に関する、めちゃくちゃマニアックなポイントをいくつかご紹介します。

<フォントに注意>
資料を作成するとき、フォントって意識されていますか?
どのフォントを使えばいいのか、という点については意見が分かれるところです。
かのスティーブ・ジョブズさんも、フォントを単なる見た目の飾りではなく、製品の体験そのものを左右する重要な要素として強く意識していました。
彼はリード大学で受けたカリグラフィーの授業を通じて文字の美しさや組み方の大切さを学び、その経験が後の Mac に複数の書体やプロポーショナルフォントを取り入れる発想につながったと語っています。
つまり、ジョブズのフォントへのこだわりは、個人的な趣味の域を超え、Apple の製品哲学そのものを形づくったものだったといえます。
それくらい、フォントの存在というのは重要なのですが、選び方や使い方まで意識してないスライドに出くわす機会が結構あります。 ということで、フォントに関する基本的な考え方をいくつか紹介します。
1. スライドのフォントは統一する
よほどの理由がない限り、資料の中で使うフォントは一種類で統一しましょう。
1ページ内のフォントだけではなく、ファイル内全てのスライドのフォントは、統一しておくことがおすすめです。
フォントがバラバラな資料って、読みにくくないですか?
人は無意識にデザインの「ノイズ」を処理しようとします。
その分、肝心のメッセージが届きにくくなる。全ページフォントを揃えるだけで、伝わり方が劇的に変わります。
あちこちから引っ張ってきた資料を繋ぎ合わせると、そういうバラバラな状態になりがちですが、せめてフォントは揃える手間を惜しまないようにしましょう。
ちまちま手作業しなくても、スライドマスターで基準を作って、フォント置換で既存のフォントを一掃すれば、作業はさほど時間がかかりません。
一手間をかける価値はあるので、ぜひお試しを。
マニュアルを ChatGPT に作ってもらったので、参考までに貼り付けておきます。
https://chatgpt.com/s/t_69d844bf25e88191ae7c6417fe161fe9
2. 機種依存フォントは避ける
フォントは好みがいろいろあると思いますが、ビジネスプレゼンのスライドにおいては「自分好みのフォントに固執する」のは、リスクと心得ましょう。
というのも、ビジネス現場においては、必ずしも自分のパソコンでプレゼンテーションができるとは限りません。
現地の事務局パソコンでやる場合もあれば、自分のパソコンが起動しなくて他の人のパソコンで代用する場合もあります。
そんな時、自分のパソコンでしか表示できないフォントを使っていると、スクリーンに表示した時に、悲惨な状態になりかねません。
また、Windows と Mac のどちらでも表示できるフォントを使うのも大事ですね。
もしもプレゼンを PowerPoint でやるなら、おすすめは「メイリオ」を使うことです。
メイリオは Windows 標準のフォントで、Mac には入っていないのですが、PowerPoint を Mac に入れるとインストールされるのが一般的です。(企業のポリシーなどで例外はありますが)
なので、Mac でスライドを開いた時にも同じように表示されます。
あるとき「メイリオは古臭い」という話題が、X(旧Twitter)で盛り上がっていたのですが、「かっこよさ」のためにリスクを負うのはどうかなぁ・・・というのがボクの意見です。
もう一つの選択肢として、「游ゴシック」もあります。
こちらは、メイリオに比べるとスタイリッシュな印象になりますが、やや線が細い印象になります。
どちらにするかは、資料の内容とも照らし合わせて考えてもいいですね。
3. フォントサイズに注意
スライドを使ってプレゼンをするなら、フォントサイズは「24ポイント以下は読めない」と心得ましょう。
24ポイントは、10人程度入る会議室の、一番遠い席の人が読むことのできる最小サイズと思ってOKです。
「フォントを大きくすると、情報が入りきらない」と思う方もいますよね。
これは、発想が逆です。
フォントを小さくしなくちゃいけないということは、情報過多であると考えた方が良いです。
文字数が多ければ多いほど、聞いている側の負荷が高まります。
プレゼンを通じて、何かを理解してほしいとか、行動に移してほしいとか思うのであれば、情報を絞る方向で考えた方がいいでしょう。
とにかく、フォントは大きめに作りましょうね。

<色使いに注意>
写真などは別にして、スライド内の図形などに使う色は、3色以内に収めましょう。
あまりにも極彩色のスライドは、読み手の目を疲れさせます。
使う色は絞るのが鉄則です。
また、色の持つ意味についても理解しましょう。
赤や黄色は、信号などでもわかるように一般的に「警告色」にカテゴライズされるもので、色自体に強い意味が含まれています。
めちゃくちゃ強調したかったり注意を促すときに使ったりするのは効果的ですが、そうではない場面で使うと「無駄に目を引く」という状態になります。
<情報は上半分に寄せる>
スライドの下半分は、なるべく大事な情報を入れないようにしましょう。
理由はシンプルで、大きい会場や前に人が座っているような場所では、「前席の人の頭で見えない」という状況になるからです。
また、上半分に寄せると意識するだけで、スライド内の情報を絞ることができるようになるので、相手の記憶に残りやすくなります。
上から下までぎっしり入れるのではなく、スライドの中に余白を作るためにも、下半分にはなるべく情報を入れない工夫をしてみましょう。
さて、今回でプレゼンテーションに関する連載は一旦終了です。
プレゼンテーション、苦手意識を持っている人は多いですよね。
だからこそ、チャレンジするだけで差別化ができる領域でもあります。
大事なことは、チャレンジする気持ちです。
この連載の内容が、少しでも皆さんのプレゼンの助けになることを祈っています。

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[2026.5.8公開]