内藤証券株式会社 様 本社移転プロジェクト 事例紹介

合併により誕生した新生「内藤証券」様。本社にふさわしいオフィス環境の創造で従来にとらわれない「働き方改革」を実現。

面積:
1,506 ㎡
人数:
156 名
業種:
金融・証券
合併による本社機能の拡充に伴い、新しいオフィス環境づくりにチャレンジされた内藤証券様。これまでの金融機関のオフィスとは異なるワークプレイスを求めていました。内田洋行は、金融のプロフェッショナルが集い、各自が成長しながら企業としての一体感も熟成されていく環境づくりをご提案。プロジェクトマネジメント業務と設計デザインを請け負いました。
お客様の課題
  • ・ 外部パートナーの専門的かつ豊富なノウハウを取り入れ、事務の効率化、ペーパーレス化の推進や部門間のコミュニケーションの醸成といった「働き方改革」を実現したい
  • ・ 目指しているのは新しいオフィスづくり。証券会社等金融機関の現状にとらわれない斬新なアイデアがほしい
UCHIDAの支援
  • ・ 「見える・集う・刺激しあう」ためのレイアウトをご提案。移転により複数フロアからワンフロアになる特性を活かし、オープンでフラットなワークエリアを構築
  • ・ トップインタビューやアンケートの共有によって、課題と方向性のベクトルを合わせながら、イメージを具現化

ポイント紹介

隔壁のないワンフロアの空間で、コミュニケーションも柔軟に取れるフラットな組織づくりを実践

移転前の内藤証券様の本社は、ビルの4フロアに各部署が分かれて配置されていたといいます。この度合併された日の出証券様のオフィスも4フロア。合わせて8フロアが、今回の移転によってワンフロアに集結しました。
「部門ごとに違うフロア、違う部屋で働いているという状況から、全体を見渡せるオフィスになったのは大きな変化ですね」と、増田様。
フラット感が出たのは空間だけではありません。各本部長席もコミュニケーションが取りやすいフラットな状態になり、ちょっとした声がけや相談がしやすい環境となりました。

「証券会社は電話が命ですから固定電話は外せません。そのため、今回はフリーアドレスにはしていませんが、実際のところノートPCの配備やLANの無線化を導入し且つ、袖机やワゴンも置いていないので、同じ席に座っているというだけです。オフィスコンセプトや状況の変化に応じて迅速に対応できるインフラ環境を整えました。」と小南様。今後の組織変革にも柔軟に対応できる環境です。

実際の面積以上に広がりを感じるのは、レイアウトにメリハリがあるのが一つの要因。どちからといえばカジュアルなイメージのある執務室に対し、来客時にも使用する会議室や役員室は重厚感を演出。ダークブラウンを基調にした設えに、観葉植物やグリーンウォールが映えています。

集いの場は、執務室とは異なる色や素材を配し、効果的な気分転換やコミュニケーションの活性化を推進

内藤証券様新本社のレイアウトの特徴の一つにあげられるのが、ほぼ中央に設置された多目的ラウンジスペース、「中央広場」です。左側のゾーンは本社部門、右側のゾーンは営業部門のワーキングスペースとなっており、中間に位置する中央広場はゆるい仕切りであり、双方の交流の場にもなっています。コーヒーサーバーや冷蔵庫からドリンクを手にして、リラックスしたムードでの偶然の出会いがあったり、プロジェクターが投影できる壁面を活かして、打合せのほかセミナーやイベントにも活用でき、コミュニケーションの促進にもつながっています。

また、今回の移転では面積が縮小したこともあり、プリンターの台数を絞りました。しかし、それもコミュニケーションが生まれるきっかけになっています。「自席から離れた場所に出力紙を取りにいかなければならないケースや、印刷の待ち時間が発生することもあります。しかし、それを無駄だと考えるのではなく、普段の業務では接点が無い人とも会話が生まれる良い機会ができたということになる。そんな考え方が浸透しつつあると感じています」(増田様)。

ワークショップによって従業員の意見を拾い上げ、 方向性を共有できたことが本社移転成功の鍵

「ありきたりなオフィスにはしたくない」との思いで、内藤証券様は今回のプロジェクトのRFPにはあえて具体的なオフィスイメージを組み込みませんでした。「一から自由に発想していただきたかったというのが一つ。また、このように何もないところからイメージを具現化していくにあたり、私たち従業員をどうサポートしていただけるか、その進め方もポイントでした」(小南様)。

それに対し、内田洋行はトップインタビューで経営陣の方向性を明確にし、従業員によるワークショップでシーンメイキングを行うとともに、満足度調査アンケートを行うという、これまでの経験で培ってきたコンセプト策定フェーズを提示しました。
「それによって、みんなの意見を集約し、コンセプトを浸透させながら進行いただいたので、懸念していた大きな反発もなく、スムーズにスマートなオフィスを作ることができました。オフィス面積は大幅に縮小したのですが、使い勝手もよく、不満の声は聞こえません。みんなの満足度がたいへん高くて、安心しています」(増田様)。

ワークショップであがった要望から、執務室の窓側を中心に、オープンなミーティングコーナーを多数設置。会議室を確保しなくてもすぐに打ち合わせをすることが可能となりました。
「新しいオフィスに移ってからクイックミーティングをしている姿をよく見るようになったなど、働き方も変わってきています。今後はICTの活用など運用面をサポートし、更に進化することを期待しています。」(小南様)。

ご担当者様の声


左)内藤証券株式会社 総務部長 増田 孝明 様
右)内藤証券株式会社 システム企画部 次長 小南 節司 様

とてもいいオフィスを作っていただきましたが、現状はまだ完成形ではなく、これからさらに良いところを引き出す余力があると思います。将来的に、証券業界の新しい働き方を創造できるかもしれません。内田洋行さんには、ぜひ、その相談役になっていただきたい。これまでのお付き合いから期待に十二分に応えていただけるという感触を持ちました。(増田様)

コンセプトづくりから最終的な仕上げまで、いろいろご教示いただき、感謝しています。移転は完了しましたが、これはゴールではなく新しいスタート。今後も広い範囲で、また長いスパンでコンサルティング的なご提案をいただきたいと望んでいます。(小南様)

※記事内容や役職等は取材当時のものです。(2019年3月取材)

担当営業・PM・デザイナーの声


左)パワープレイス株式会社 エンジニアリングセンター 西日本デザイン部 大阪デザイン室長 山室 光弘
中)パワープレイス株式会社 エンジニアリングセンター 大阪エンジニアリング部 プロジェクトディレクター 小林 達
右)株式会社内田洋行 オフィスマーケティング事業部 奥谷 啓介

これまでの金融機関や現状にとらわれない新しいカタチのオフィスをご希望ということで、やりがいを感じました。フットワークの良いカジュアルさと、歴史ある証券会社の本社としての重厚感がいいバランスでフィットしたと思います。(山室)

プロジェクトを進めるに当たって、その都度、品質とコストのバランスを見極め調整しました。最終的にとても喜んでいただけ、こちらもうれしい限りです。コミュニケーションの強化によって、みなさまがより力を発揮できるオフィスに仕上がったと思います。(小林)

内藤証券様とは、今回が初めてのご縁でしたが、2018年5月のキックオフから2019年2月の移転終了まで、フルにお付き合いさせていただきました。私自身、とても満足度の高い仕事となりました。今後ともよろしくお願いいたします。(奥谷)

お客様について内藤証券株式会社

「日本からアジア、そして世界の証券会社へ」を企業理念に掲げ、事業展開を図っている内藤証券様。日本の証券会社の中でいち早く上海に事務所を開設し、中国投資のパイオニアとして日本の投資家に情報を発信するとともに、日中双方向のビジネスの展開にも尽力されています。2019年2月の日の出証券との合併により、社員数や事業規模も伸長。創業時から貫いてきた地域密着型営業に加え、新生「内藤証券」にふさわしい質的向上の実現に向け、躍進されています。

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