大型連休を迎え、早くも初夏の気配を感じる季節になりました。新しいシーズンを迎え、職場を異動したり、新しい仕事に就いた方も多いと思います。人が動く、チームのメンバ-が入れ替わる、といったタイミングは、働き方を見直す絶好の機会とも言えます。
新人に職場のルールや仕事の仕方を説明する時に、「あれ、なんでこんなルールがあったんだろう」とか、「これは本当はやりかたを変えなきゃいけない時期なんだよな」なんて思いながら、オリエンテーションをした経験がある人も少なくないと思います。忙しい中でついつい後回しになって、気がついたら1年たっていた、といったこともあるかもしれません。
働き方変革には、「イベント・ドリブン」と呼ばれる、オフィスの移転や中期経営計画の更新など何らかの「イベント」を機会として変革に着手するケースが結構多く見られます。これは、イベントがあると変革に着手する必然性を共有しやすい、期日が明確なので「締め切り効果」を活用できる、といった理由があるのですが、イベントが無いと働き方変革ができないかというと、決してそんなことはありません。
企業を取り巻く外部環境要因(機会・脅威)を踏まえ、それに対する内部環境要因(強み・弱み)を見たときに、強みの更なる強化や弱点の補強が必須となった場合は、働き方変革を考えるべきタイミングといえます。とは言え、”Why now?” なぜ今なの、という問いに答えることができると弾みがつくことも事実です。
働き方変革に着手しなくてはいけない状況だがタイミングが掴めない、そんな悩みを持っている変革推進の立場にいる方は、組織の体制が変わりメンバが入れ替わる時期を「トリガーを弾く」タイミングとして活用するのも一手だと思います。理想的には4月に新人を迎えるまでに新しい働き方を定着させ、冒頭で紹介した「先輩のジレンマ」を感じずにオリエンテーションをするということでしょうが、新しいメンバの新鮮な視点を活用して変革を進めるという考え方もあると思います。
新しいシーズンを迎えるこの時期、働き方変革への挑戦を考えてみてはどうでしょう。