パナソニック コネクト株式会社 様オフィスリニューアル 事例紹介

「つながるワークプレイス」をコンセプトに、自律的な働き方と社員のコラボレーションを加速するワークスペース「COMMONS」を開設

業種:
情報処理、ソフトウェア、コンピュータ・通信機器の開発/製造/販売
入居人数:
約1,900名(9フロア全体)
面積:
約750 ㎡(11階COMMONSのみ)

本社を大阪から東京に移されたのは、前身のパナソニック株式会社コネクティッドソリューションズ社の時代だった2017年10月。当時から、お客様接点の最大化、組織間連携強化、コミュニケーションの進化を目的に「カルチャー&マインド改革」に取り組まれていました。改革の実現に向けて、本社を置いた浜離宮オフィスではフリーアドレスを導入。オープンコミュニケーションを推進するさまざまな「仕掛け」によって、部門を超えた交流、共創活動を活性化するとともに、役員個室やドレスコードの廃止によって、個性と機能性を重視した働き方を推進してきました。そうした改革を実装した浜離宮オフィスは、第31回ニューオフィス賞(2018年)を受賞。全面的にご支援させていただいた内田洋行もたいへんうれしい評価をいただきました。
それから8年を経て「ワークプレイス改革 第2章」をスタートされたパナソ二ック コネクト株式会社様が、まず取り掛かられたのは11階のフロアリニューアル。今回もパートナーに選択いただいた内田洋行は、サポートに全力を注ぎました。

お客様の課題

  • 入居から8年を経たことでアメニティ空間としての魅力や新規性が薄らいだ。
  • コロナ以前より、カフェエリアの利用者が少なく面積効率が悪い状態だった。
  • 会議室エリアが薄暗く閉鎖的で新規性が感じられない。

UCHIDAの支援

  • お客様と共に「コネクトらしさ」を追求し、クリエイティブな環境を構築。
  • 場の選択肢を増やし、オープンなコミュニケーションとともに、勤務者の生産性を向上
  • 1 on 1に適したブースや多様な什器によって、用途に合わせて選択できる多彩な会議室を用意。

ポイント紹介

社員が出社して行きたくなる多機能性を備えた
オープンでカジュアルなコミュニケーションを可能にする「COMMONS」をエレベーター中継階に構築

ビルの9階から17階がパナソニック コネクト様の現在のオフィススペース。その中でエレベーターの中継階である11階は、本社移転時からカフェと会議室からなる「人が集まるフロア」という機能を求めて構築されていました。「しかし、休憩スペース用途を主としていたことや、働き方が変わる中で積極的に使用を促す発信もしておらず、カフェスペースの業務利用者は低迷。また、会議室エリアも閉鎖的な空間になっておりコネクトらしくない会議室になっていることや、小規模ブースも無いことから収容人数未満での利用が多いのでは?という仮説が出ていました」と、浜離宮総務係の金子 将吾様。

そこで「ワークプレイス改革 第2章」として、まずは11階のリニューアルに着手することに。ワークプレイス改革のコンセプト「つながるワークプレイス」の実現には、ABWのさらなる推進が必要だという思いから、一つの空間で複数人でのミーティングやソロワーク、食事、休憩、イベントなど、それぞれが思い思いの使い方をすることで、様々な目的を持った社員がいつでもつながり、オープンでカジュアルなコミュニケーションを可能にするワークスペースを構築することに決定。それが「COMMONS」です。

「パナソニック コネクトらしさ」の追求、および「強くて優しい会社」という
目指すべき姿を、いかに空間デザインに落とし込むかの議論からスタート

「COMMONS」の構築に当たってまず検討されたのは、企業のブランドイメージやパーパスといった上位概念をどのように空間デザインに反映するかだったといいます。「抽象的な概念をいかに具現化するか、空間に落とし込むかは、とても時間がかかる作業でしたが、内田洋行の皆さんはしっかり寄り添ってくださいました」とデザインストラテジストの辻洋子様。パナソニック コネクト様が大事にされているお客様や自社工場の現場感は、ウッドパレットやバケット型コンテナ、コンテナ倉庫などで表現。「完成しすぎていない」空間にするために、コンクリート調の床材や無垢的な材質を使用するとともに、自在にコラボレーションができるように可動式の什器を採用するなど、すべての形、素材、色において、概念と紐づいているか否かを基準に吟味されたそうです。さらに、卓球台のネットおよびカフェスペースとイベントスペースを仕切るスライディングウォールに、人(○)と情報・物(□)が交わることで新しい価値が生まれるというストーリーを持った、パナソニック コネクト様を象徴するパターンを取り入れられました。

「おかげで、どこを切り取っても“パナソニック コネクトだね”とわかる価値の高い空間が実現できました」とファシリティマネジメントを担当されている直江 望様。さまざまな検討を重ねて構築された「COMMONS」は、今後、各拠点に横串展開されるそうですが「それも、今回の取り組みでブランドが的確に表現できたからこそ。現在、要件とモジュールを組み合わせて、各拠点に合った形で展開できるガイドを作成しているところです」(直江様)

行きたくなる、寄りたくなるフロアへ。「場」や使い方の選択肢を増やして、
執務エリアとは違う価値と、よりオープンなコミュニケーションを提供

「以前のオフィス改革の主題はオープンコミュニケーションでしたが、オープンな空間ですべての作業が快適にできるかというと、そうではありません。やはり、用途に合わせて選択できる多彩な場の選択肢を設けて、ABWを推進することが、生産性の向上には大事だと感じています」(金子様)。よって「COMMONS」には、食や趣味でつながれる「つくる」コミュニケーションスペース、わいわいと賑やかにコミュニケーションが取れるオープンスペース、ロングソファに座っての会話やリラックスができるゆったりした空間、1人で集中やリフレッシュができる窓辺の席、大小様々なイベントが実施できる空間など、それぞれが目的に合わせて選択できる場を設けています。

カフェスペースとスライディングウォールで仕切ることもできるイベントスペースにも多彩な席を用意。プロジェクターが投影できる壁に近い場所には、移動が自在なデスク&チェアを選択し、それを取り囲むようにロングソファ席を設けました。
さらに窓側には小上がりを設置。少し離れた位置でイベントの様子を見守ることができます。

「出社したらまず「COMMONS」に来てコーヒーを飲む、そしてそのまま仕事をするという人もいますし、お昼にお弁当を買いに来て食事をする人もいます。コンテナの中で「お菓子をご馳走するよ」といったコミュニケーションも生まれていて、とてもいいなと思っています」という金子さんの言葉から、「COMMONS」が浜離宮オフィスのマグネットフロアとしての機能を発揮していることがうかがえます。

1 on 1に使えるブースの設置など、仕様の部屋を揃えるとともに、
窓からの採光とガラス張りの効果で、明るい会議室エリアに再生

実は、11階で「COMMONS」より先にリニューアル工事に取り掛かったのは、6人用から30人用まで計22部屋がずらりと並んでいた会議室エリアでした。慢性的な会議室不足が続くものの、実態は4人以下の利用が60%を占めており、部屋は塞がっているのに席はガラガラという状況でした。また、天井までのパーテーションで仕切られている閉ざされた部屋が大半だったため、窓のある部屋から埋まる傾向にあったといいます。そこで内田洋行は、窓に接していた部屋を減床して、窓側に外光を取り入れる通路を設置。また、部屋の収容人数を見直して、1 on 1にも使用できるブースや4人用の小部屋を設け、効率的な運用の実現を目指したプランをご提案しました。

「部屋が明るいと気持ちが前向きになり、議論も建設的にできる。空間の力ってすごいなと思います」と直江さん。金子さんも「会議室エリアと「COMMONS」の回遊性を高めたので、会議の前に「COMMONS」で資料を確認したり、一息ついたり、また会議の終わりにカフェキッチンで喉を潤したり、ソファに座って話を続けている姿もよく見かけます」と相乗効果を感じていらっしゃるようです。

パナソニック コネクト様の「オフィス改革 第2章」は、これからが本格的なスタート。各フロアに、ここでしか得られない価値ある空間をつくることで、拠点全体のABWを推進し、それを横展開することで、全社に共創を広げることを目指されています。「これから主要拠点に「COMMONS」をつくり、またオフィスや工場など様々な働き方に対応したオフィス改革に着手する予定です。オフィスづくりに終わりはなし。今後も状況に合わせて常にバージョンアップしていかなければと思っています」(直江様)

ご担当者様の声

ご担当者様の声

「COMMONS」を働く場所の選択肢として、また多様なイベントで活用できる空間にアップデートし続けることが私の役目。ここで自らも仕事をして、みんなの働き方、活用の仕方を見つつ、リアルな意見を聞くように心掛けています。徐々に活用のバリエーションも広がってきました。その中での気づきを今後のオフィス改革にも生かしていきます。

パナソニック コネクト株式会社
人事総務本部 総務部 首都圏総務課 浜離宮総務係
アシスタントマネジャー 金子 将吾 様 (右)

いろいろな要望を丁寧に聞いてくださって、経営層にも「これを全社に展開したい」と思わせる価値ある空間を、一緒につくってくださったことに感謝しています。今後も社員の皆さんへのエンパシーを大切にして、その一歩先を拓くといった活動を展開したいと考えています。

パナソニック コネクト株式会社
デザイン&マーケティング本部 プランニング&オペレーションズ総括部
デザインストラテジスト 辻 洋子 様 (中)

大規模なオフィスづくりなどで負荷がかかっても、総務部員をスポットで増やすことはできません。そうした中、内田洋行さんがPMを担って、関係各所への調整・交渉も滞りなく進めてくださいました。空間デザインもさることながら、工事まで一元化してご依頼できたので、とてもスムーズに仕事を進めることができました。

パナソニック コネクト株式会社
人事総務本部 総務部 ファシリティマネジメント課
ファシリティマネジメント シニアエキスパート 直江 望 様 (左)

担当営業の声

コンセプトの構築から一緒にしっかり取り組ませていただきました。そこで方向性や軸となる部分を共有して進められたので、ぶれることなく最後までしっかりご担当者の皆さんに伴走することができたと感じています。「COMMONS」の完成後、訪問させていただく度に、いつも社員の皆さんが楽しそうにコミュニケーションを取って仕事をなさっている姿を拝見し、このプロジェクトに参加させていただいて本当によかったとうれしく思っています。今後もパナソニック コネクト様のオフィス改革のご支援をしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

株式会社内田洋行
オフィスエンタープライズ事業部 営業 吉村 尭浩

* 写真左から、パワープレイス株式会社 池田、パワープレイス株式会社 菊地、株式会社内田洋行 吉村、株式会社内田洋行 安田、パワープレイス株式会社 岩倉

お客様について

パナソニック コネクト株式会社

2022年4月にパナソニックグループのB2Bソリューションの中核を担う事業会社として発足したパナソニック コネクト様。「現場から社会を動かし未来へつなぐ」をパーパスとして掲げ、製造業100年の知見とソフトウェアを組み合わせたソリューションや、高度なハードウェアの提供を通じて、サプライチェーン、公共サービス、生活インフラ、エンターテイメント分野のお客様をつなぎ、「現場」をイノベーションすることに注力されています。その実現に不可欠なのは、多様な価値観を持つ一人ひとりがイキイキと力を発揮できる柔軟性の高い企業文化の改革。その一環として、ワークプレイス改革にも精力的に取り組まれています。

パナソニック コネクト株式会社 企業サイト

※記事内容や役職等は取材当時のものです。(2025年6月取材)

最新の導入事例

こちらもご覧ください

カタログ

カタログ

お役立ち資料

お役立ち資料

お問い合わせ・資料請求

お問い合わせ・
資料請求

TOP

▲