株式会社ニチレイ 様リノベーション 事例紹介

「タクナルスタイル」をコンセプトワードに、「人財」の成長と「つながり」を支援する新しい価値が生み出せるオフィスを創造

業種:
ニチレイグループの各事業会社(加工食品事業 水産事業 畜産事業 低温物流事業 不動産事業 バイオサイエンス事業 )を統括する持株会社
入居人数:
252名
面積:
約1,300 ㎡

かねてから従業員をかけがえのない存在と考え、「人財」と表記されているニチレイグループ様では、2017年度に「ニチレイグループ働き方改革方針」を定め、 5年間にわたり生産性の向上や活力あふれる職場づくりの実現に向けて取り組んでこられました。持株会社のニチレイ様では、働きやすさと働きがいの向上を目的とした「働きがい共有会議」が開催されることとなり、活発な意見交換が行われた結果、本社オフィスのリノベーションが施策のひとつとしてあがりました。これからの働き方と働く場のあり方ついての検討を重ねた結果、「他部署が何をしているかがわからない」という課題を解決するために、フロアを2つに分断していた廊下を取り除く大規模なリノベーションに取り組まれました。

内田洋行は、ニチレイ様が目指す新しい働き方の実現に向け、新オフィスの設計、デザインおよび施工、プロジェクト管理まで、全力でご支援させていただきました。

お客様の課題

  • あらゆる部門とのつながりを強化することによって、+αの価値創造、生産性向上、パフォーマンスの最大化を目指したい。
  • ライフスタイルに合わせた働き方が選択できる環境を実現し、すべての従業員が活躍できる会社にしたい。
  • 新しいワークスタイルに対応したい。

UCHIDAの支援

  • 部門を超えた交流を促す仕掛けやチーム力を高めるスペースを設置することによって、共創のための環境づくりを支援。
  • オープンなワークプレイスの中に、業務内容や状況に合わせて選択できる多彩な座席を用意。
  • テレワークをしている人とのコミュニケーション強化、およびフリーアドレスを実現するための設備、ツールなどの構築。

ポイント紹介

一人ひとりの意識が変わらなければ「働き方」は変わらない。ワークショップやアンケートを重ね、各自の「自分ごと化」を促す

「今回のリノベーションは、ニチレイの各部署を代表して「働きがい共有会議」に参加していたメンバーの、“コーヒースペースみたいな場所が作れたら、コミュニケーションが広がるよね”といった会話から始まった活動でした」とプロジェクトチームのメンバーだった大角様。

それからまもなくコロナ禍に突入。働き方を抜本的に変えていかねばならない状況となったことから、2020年に新たにリノベーションプロジェクトチームを組織(最終的には13人)して、取り組みを強化されました。

経営層の承認を経て、本格的に始動するにあたってまず行ったのはワークショップの開催。「オフィスがどのように変わっても従業員の意識が変わらなければ、このリノベーションは成功しないという思いがありました。それには、今の業務やオフィスの課題の洗い出し、新しい働き方やオフィスに何を求めるかといったことを、全員が自分ごと化して熟考し、共有することがとても重要だと考えました」と泉様。

そこで、200人強の従業員をチーム分けしながら、全員がワークショップに3回ずつ参加してもらえるように対応されたそうです。

その結果、特に強く出たのは、「他部署の人が何をやっているかわからない」「雑談の機会が少なく、新しい発想や気づきが生まれにくい」という働き方に関する課題感と、これからの働き方のコンセプトワードとなる「タクナルスタイル~みんなを知りたくなる、話したくなる、集まりたくなる、みんなが何かをしたくなる、ライフ&ワークスタイルへ~」が生まれました。

見通しのよいフラットなワークプレイスで「つながり」を支援し、チームの連携、一体感をより高める「Base Camp」を提案

リノベーションプロジェクトチームの皆さんは、その次のステップとして、ワークショップやアンケートで得た従業員の意見を総集した提案依頼書を作成し、コンペを実施。内田洋行はコンセプトワードの先にある新たな価値創造のため、多様なつながりを支援するワークプレイスをご提案しました。

「リノベーションでフリーアドレス化することは決定していましたが、実は、固定席でない状態でどうやってメンバーを見たらいいのかと不安感を持つ役職者が結構いて、そこをどう補うかが課題でした」(大角様)。「内田洋行さんのBase Campの提案を受けて、これだ!と思いました。こうした場所があれば、業務や状況に合った場所を自分で選択して、他部署の人ともコミュニケーションを取りながら働くことができ、チームの連帯感を大事にする働き方が両立できます。そこまで考えた提案をしてくださった内田洋行さんに、ぜひお願いしたいということになりました」(泉様)と、当時を振り返ります。

実際に運用が始まってからも、Base Campは評判がよく、通りがかりに「今、どんなことやっているの?」「あっ、少しお時間いいですか?」などと声を掛け合う姿が見られるようになったり、リモートワークのメンバーを交えての会議の時だけサクッと集まって、PCに向かう業務はワークプレイスで行うなど、従業員が働くシーンに応じた場所を選んで働いていらっしゃるとのことです。

PMの徹底したプロジェクト運営で、業務継続での大工事もクリア。新しい働き方として、運用まで踏み込んだオフィスづくりを実践

ニチレイ様本社のオフィスリノベーションは、内廊下の壁を撤去するという大掛かりな工事を、業務を継続しながら行うことが必要でした。「ビルの施工業者との細かな規定がさまざまある中、各方面との調整や工事の進行の段取りなどを内田洋行さんのPMご担当者がしっかり行ってくださった。そのサポートがなければ、工期が間に合わなかったかもしれません」と泉様が語れば、「次はここ、ここはいつまで、というように場所の移動も細かく提案してくださったので、私たちはその指示に沿うだけでよく、とてもスムーズでしたね」と大角様。

「あと、働き方や組織の変化に応じてレイアウトを変えていけるというグリッドデザインの手法など、将来を考えての提案も大変ありがたかったです」(大角様)。実際、リノベーションから1年が経過し、計画時のアンケートでは要望が多かった集中ブースの利用頻度が想定より低かったり、ウェビナーができる設備がほしいといった当時はなかった意見も出てきているそう。

「2020~2021年の計画時点では、これから先どうなるかをイメージで捉えていましたが、1年経ったからこその具体的な意見が出てきています。現在は、そうした意見を反映したリノベーションの準備をしているところです。リノベーションプロジェクトチームはすでに解散していますが、アンケートなどで皆さんの意見も反映しながら、運用部分も含めて、よりよいオフィスづくりに注力していきたいです。」と富田様。内田洋行も引き続き、ご支援に励みます。

ご担当者様の声

ご担当者様の声

ご提案時から内田洋行さんはものすごく親身に対応をしていただけ、相談ごとに対してもすぐに図面に起こしたり、サンプルを持ってきてくださったりと、素早く動いていただきました。安心してお願いできるパートナー選びができたことが、プロジェクト成功の大きな要因だったと確信するとともに、とても感謝しています。

株式会社ニチレイ
財務部付部長 大角 浩之 様(中)

ご提案の中でも印象的だったのは、やはり「Base Camp」です。実際、とてもよく使われていて「Base Campをもう少し増やしたい」といった声も出ています。またオフィスの中央に「Office Kiosk」という形で、みんなが自然に集まる場所をつくっていただいたことでオフィスの中に出会いが生まれ、とてもいいコミュニケーションにつながっています。

株式会社ニチレイ
不動産事業部アシスタントリーダー 泉 わかな 様(左)

リノベーション完了後、「会社に来るのが楽しくなりました」という声を聞き、とてもうれしかったことを覚えています。1年経過後もきれいな状態が保てているのは、従業員の皆さんがオフィスを気に入って、大事にしているからではないでしょうか。今後も内田洋行さんのお力をお借りして、よりよいオフィスに進化させていきたいと思っています。

株式会社ニチレイ
総務部アシスタントリーダー 富田 幸世 様(右)

担当営業・プロジェクトマネジャーの声

「みんなの意見をできるだけオフィスに反映させよう」という、ニチレイ様の従業員の方々を大事にされる社風に心を打たれました。また、私たちとの週一の定例会議の前に、いつもきちんと意見をまとめてくださっていたので何事もスムーズに進み、毎回、頭が下がる思いでした。今後も、ご支援を続けさせていただきますので、引き続きよろしくお願いします。

株式会社内田洋行
エンタープライズエンジニアリング事業部 細井 俊伸(右)

「プロジェクト通信」を事務局の皆さまから従業員の皆さまへ定期的に発信され、早い段階から新しいオフィスで働くイメージの共有・浸透を進めていただきました。工事が始まった後も、徐々に現れる新しいオィスをご覧になる皆さまの熱い期待を強く感じたプロジェクトでした。ありがとうございました。

パワープレイス株式会社
エンジニアリングセンター プロジェクトマネジャー 西村 正之(左)

お客様について

株式会社ニチレイ

日本冷蔵株式会社として歩みはじめたのが1945年。1985年に現在の株式会社ニチレイに社名変更し、2005年に持株会社体制に移行し今日に至ります。「くらしを見つめ、人々に心の満足を提供する」というミッションのもと、世の中のニーズを的確に捉え、お客様にご満足いただける価値ある商品・サービスを提供し続けていくことを使命とし、人々の豊かな食生活と健康を支えています。そんなニチレイ様が企業発展の源にされているのが「人財」。 「人財の多様性の尊重と働きがいの向上」をサステナビリティ基本方針の1つに据え、個々の能力を最大限に発揮できる環境の実現に注力されています。

株式会社ニチレイ 企業サイト

※記事内容や役職等は取材当時のものです。(2023年12月取材)

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