「工房」は、ハードウェアなど機械系のセンスと、ネットワークやプログラムなど情報系のセンスを融合させ、モノを実際に機能させることを目的とする「実体情報学」を実践するための舞台であり、研究やビジネスの第一線でイノベーションを起こせる人材を育成することを目的としています。機械系と情報系の学生を集めてクリエイティブなコラボレーションを自然発生させることができれば、お互いにより広い視野を持つことが可能になります。そのためには、今までにない空間をつくりあげる必要がありました。
一般的に「Change Working」を取り入れる場合は、「ありたき姿」を描き、ハードルとなる問題を特定し、それを解決するための課題を設定して、施策を実施するというスタイルが多くなります。しかし今回は、「次世代リーダーを育成する」という発想が出発点にあり、そこから「コラボレーションが自然発生的に生まれる舞台」という「ありたき姿」をつくっていきました。「工房」の「ありたき姿」は通過点であり、ゴールではありませんから、継続的に評価を行うことで、今後も「ありたき姿」をバージョンアップしていく必要があると考えています。
1980年代、早稲田大学では、4つの研究室が1つの部屋に集まり、鍵盤楽器演奏ロボットの開発に取り組んでいました。早稲田大学は、研究室や学科の壁が低く、自由にディスカッションし、コラボレーションを行える文化があります。当時、機械工学科の博士課程の学生として、このプロジェクトに参加されていた菅野教授は、電気工学科など分野の異なる人々と交流しながら共同研究を行うことで、機械や情報といった技術を単に組み合わせるのではなく、融合することが重要であるという経験を得られました。「工房」は、このときの経験がもとになって生まれたものです。
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