2012/2/27
内田洋行知的生産性研究所の平山です。今年は例年に無い大雪で、雪国の方々は大変なご苦労をされていると思います。個人的な話で恐縮ですが、私も雪国で育ったため、大雪の大変さは今でも鮮明に覚えています。ただ、吹雪の中家に帰り着くと、真っ赤に燃えた石炭ストーブで汗ばむほどに暖められた居間で家族が迎えてくれる、なんとも言えない「温かさ」は、これもまた無性に懐かしいシーンとして記憶に刻まれています。
吹雪を引き合いに出すのもおかしいですが、オフィスワークの多様化により営業職やサービス職に限らず多くのオフィスワーカーの活動場所が分散化しているなかで、ホームベースである自分のオフィスに戻った時に、この「温かさ」を感じることが出来ると、とてもほっとするのではないでしょうか。
かつての雪国の自宅の温かさが、石炭ストーブと家族の笑い声により成り立っていたとすると、ノマドワーカーを迎えるオフィスの温かさは、何によって創られるのでしょう。いろいろな要素が考えられると思いますが、やはりいちばん重要なのは、仕事を一緒にしている仲間とのコミュニケーションではないでしょうか。
オフィスに戻ったときの仲間とのちょっとした会話、客先で仕入れてきた新鮮な情報を共有してくれる同僚、一人で抱え込めないクレームに的確な指示をしてくれる上司、こんなコミュニケーションのシーンが、なによりの「温かさ」だと思います。
様々な仲間と交流できるサロンのようなワークプレイス、これが時には吹雪以上に厳しい状況にさらされるビジネスパーソンが帰り着くホームベースのひとつの理想の姿かもしれませんね。