開催背景と目的
展示会は、小規模会議室であれば担当者自身で機器を選べても、中規模・大規模になると構成の考え方が分からないという相談を背景に企画しました。役員会議、全社会議、研修、セミナーなど、同じ広さでも会議の進め方によって、映したい対象や発言位置、必要な操作は変わります。
そこで会場では、製品を個別に並べるのではなく、実際の会議室を想定した環境を用意しました。映像、音声、表示、操作を組み合わせて体験いただき、自社で利用するときの状況を具体的に考えられる展示を目指しました。
来場者の多くが抱えていたハイブリッド会議の課題とは
来場者アンケートでは、展示会への申し込みにつながった背景を把握するため、現在の会議室に関する課題を複数回答で尋ねました。回答者13名のうち、最も多かったのは「大人数の会議で音声が聞き取りにくい」で、10名(76.9%)が選択しています。次いで、「オンライン参加者に会議室全体の声が届きにくい」が6名(46.2%)でした。
運用面では、「会議内容の記録や議事録作成に時間がかかる」と「会議開始時の接続や操作に手間がかかる」が、それぞれ5名(38.5%)でした。また、「ディスプレイが小さく、資料が見づらい」は4名(30.8%)、「発言者や会議室全体の映像が見えにくい」は2名(15.4%)でした。
この結果から、来場者の関心は機器単体の機能だけでなく、大人数でも声を聞き取りやすく、オンライン側へ届けやすい音声環境と、会議の開始から記録までを円滑に進められる運用環境に向いていたことが分かります。そこで会場では、規模と利用シーンが異なる2つの会議環境を用意し、映像・音声・操作を実機で確認できる構成としました。

図:来場者アンケートから見る会議室の課題(n=13、複数回答)
会場で紹介した2つの会議環境
会場には、12名以上で利用する大規模会議室と、8~12名程度で利用する中規模会議室の2つを再現しました。大規模会議室は、役員会議、全社会議、セミナーなどを想定し、大型LEDディスプレイ、AI対応ビデオバー、天井設置型のマイク・スピーカーを組み合わせました。中規模会議室は、一体型ビデオバーを中心に、離れた席の発言を補う拡張マイクを組み合わせました。
今回の展示でも、人数だけで機器を決めず、会議の進め方や空間条件を重ねて考える点を重視しました。
実機デモで体験いただいた内容
実機デモでは、天井マイクが広い範囲の発言をどのように収音するか、AIカメラが参加者の顔を認識して分割表示する機能がどう動くかをご覧いただきました。
また、Microsoft Teams Rooms を使い、会議室に常設した環境からタッチパネルで会議へ参加する流れも体験いただきました。仕様表だけでは想像しにくい見え方、聞こえ方、操作の分かりやすさを、実際に見て、聞いて、触れる展示です。
展示を通じてお伝えしたこと
お伝えしたのは、機器の性能から選び始めるのではなく、利用シーンから必要な構成を考えることです。セミナーでは講師と資料をどう映すか、研修では参加者の発言をどう拾うか、役員会議では資料とオンライン参加者をどの画面に表示するか。用途が変われば、優先する映像、音声、表示方法も変わります。
加えて、誰が操作するのかも重要です。カメラの切り替え、音量調整、資料表示に複雑な手順が必要では、機能を十分に生かせません。利用者が迷わず開始でき、管理者も設定や保守を続けやすいことまで含めて構成を考える。その判断軸を実機で共有したことが展示の中心でした。