ヤンマー株式会社 様 新本社ビル オフィス移転 / 働き方改革 事例紹介

第28回 日経ニューオフィス賞「ニューオフィス推進賞」 受賞

オフィス移転を働き方変革のきっかけに。グローバルコミュニケーション発信基地となる新本社で、次の100年に向け出航。

面積:
11,903㎡
人数:
500 名
業種:
機械・輸送機器
2012年に創業100周年を迎えたヤンマー株式会社は、創業の地である大阪市北区茶屋町の旧本社を新たな本社ビル「YANMAR FLYING-Y BUILDING」に建替えました。
環境と防災に配慮し、最新テクノロジーやデザイン力を集結した同ビルは、ミッションステートメントに掲げたヤンマーグループの事業領域や社会貢献のありかたを具現化した「グローバル発信拠点」と位置付けられています。
地上6階から12階までがヤンマーグループ本社ビルとなっており、オフィス設計、働き方変革コンサルティング、新本社構築PM、CM、を内田洋行グループが担当しました。
お客様の課題
  • ・ 社員が自信と誇りを持って企業活動を行うことができる環境を作りたい
  • ・ スピーディーな意思決定や行動と、状況に応じたフレキシブルな働き方を実現
UCHIDAの支援
  • ・ ワークスタイル変革の促進施策の抽出支援、施策の要件化、社員参加型のワークショップ、分科会の運営
  • ・ 変革を実現するためのワークプレイス設計・構築
  • ・ プロジェクトを円滑に進めゴールに導くプロジェクトマネジメント

ポイント紹介

本社移転を見据えた仮移転からすべては始まった

ヤンマーでは、2010年9月よりワークスタイル変革に取り組んでいました。生産性向上と知識創造を目指し、総務部門をはじめとする4つの部門でパイロットオフィスを構築し、働く環境や働き方、働く意識変革への取り組みを進め、その成果を建替え移転のための仮移転先のオフィス(約500名)へ反映させました。この移転の際にも内田洋行グループがお手伝いをさせていただきました。
「ヤンマーらしい働き方ができるのはどんなオフィスなのか?部門によってどんな違いがあるのか?当初ヤンマーでは昔ながらの島型レイアウトを採用していましたが、主にワークプレイスについて様々なことを検証してきました。」(ヤンマー株式会社 総務部 太田 光典さん)

本移転まで2年半となる2012年6月、新オフィス移転プロジェクトが発足。社員に腹落ち感を持って移転に臨んでもらうため、社員参加のワークショップを開催しました。
「仮移転のときは総務主体で進めましたが、新本社はこれまでの検証を活かしながら社員全員で作り上げたオフィスにしたいと思いました。それには内田洋行から提案された、ワークショップを取り入れる方法がとても効果的だと思いました。」(太田さん)
プロジェクトフロー図
プロジェクトフロー図

ワークショップで目的の明確化と具体的施策への落とし込み

まず、変革の目的である「お客様が得る生涯価値を最大にすることでお客様のゆるぎない信頼を獲得する」というヤンマーグループのビジョンを共有しました。
ここに向かうために、どんな働き方が必要か?それを実現するための場はどんな形なのか・・・?目的の共有と明確化から具体的施策の立案まで、3か月間で5回のワークショップを開催し徹底的に議論しました。
「ワークショップは初めての経験でしたが、回数を重ねるごとにどんどん意見を出すことができました。『そんなの思いつかなかった!』『うちの強みってこんなこともあるよね!』いろいろな部門、立場の人から良い刺激を受けながら楽しく進めることができました。」(株式会社ヤンマービジネスサービス 業務グループ 大塚 智恵さん)

ファシリテーターとして内田洋行グループメンバーがサポートし、257もの具体的施策が抽出されました。
また、先進企業の見学会にも積極的に足を運びました。
「総務メンバー間でも変化を感じました。働き方に関するここがダメ、あそこができていない、といった会話から脱却し、他の企業の良いところを取り入れたい、あの機能をヤンマーで活かすにはどういった工夫が必要か、といった前向きな会話が増えてきました。」(太田さん)

ワークショップの風景

想いを一つに。次の100年に向けた働き方に相応しいオフィスへ。

ワークショップで抽出された施策は、ワークプレイス設計上の要件に変換し、さらに重要なテーマを整理した上で、実際のオフィス設計に落とし込まれました。2014年末から稼働した新本社は社員の想いが具現化され、より革新的なアイディアや事業をインタラクティブに発信できる、次の100年をスタートするのに相応しいオフィスとなりました。
例えば、「クリエイティブな発想と想像を促す」ために、オフィス中央の螺旋階段まわりには気軽に人が集まり、一層のコミュニケーションが活性化される仕組みを取り入れています。

地域に開かれたグローバルコミュニケーション発信基地へ

新本社ビルに移転してからは、見学者の受け入れをしています。パートナーやお客様、町内会の方と様々で、月に350人ほどになると言います。
「社員の家族向け内覧会を実施したのですが、そうすると社員が自分の言葉で説明しようと、オフィスのコンセプトや込められた想いについて一生懸命勉強するんですよね。これも自分たちが創り上げたオフィスであるからこそですし、働く意識の変化につながっていることを実感しています。」(太田さん)

ご担当者様の声


ヤンマー株式会社
総務部 総務グループ
太田 光典 様

ワークスタイル変革の必要性は常に感じていました。特に総務部門はルーチンワークを100点満点やるだけでは業務委託できてしまう仕事となり、クリエイティブさが失われてしまいます。何のためのオフィスなのか。人と会話する、他部門とコミュニケーションすることでアイディアを練っていくようなオフィスでありたいという想いをワークショップでぶつけ合うことができたことは、大変プラスになりました。また、内田洋行グループの方とは細かなニュアンスまで含めて想いを共有することができ、パートナーとして一緒に新オフィスを作り上げることができたと思います。
働き方変革はオフィス移転だけで完成するとは思っていませんので、今後も改善活動を続けていき、より良いものにしていきたいです。


株式会社ヤンマービジネスサービス
給与福祉センター 業務グループ
大塚 智恵 様

これまで、他部門のメンバーがどう働きたいのか、何を求めているのかについて具体的な話をしたり、聞いたりする機会がほとんどなかったので、ワークショップを通しての移転プロジェクトは新しい発見の連続でした。主に新オフィスの食堂計画に携わり、メンバーとともに先進企業の食堂訪問や意見をまとめ上げたことは印象深く、またこうして形になったことをとても嬉しく思っています。

担当営業・PM・デザイナーの声


株式会社内田洋行
オフィスマーケティング事業部
山口 浩司

このたびYANMAR FLYING-Yビルの完成に携われた事を大変嬉しく思います。
お客様との素晴らしい出会いから、早いもので6年。社員の皆様の思いをより具現化し、様々な取り組みにより共に作り上げたオフィスであると感じております。信頼の絆、ヤンマーグループ、ウチダグループ、そしてご協力会社様の思いがこのオフィスには詰まっています。
今がまさに新たな出航!さあ次の100年もお客様と共に歩んで参りましょう!


パワープレイス株式会社
エンジニアリングセンター
根岸 隆

ご縁を頂き、仮移転、新本社オフィスとお手伝いをさせていただきました。
建替えに伴い取り壊しが決まった旧本社ビルは大阪本社らしい厳かなたたずまいでした。その1階、大理石の床に置かれたミーティング席で仮移転プロジェクトの業務についてご説明したのを思い出します。
ワークショップやワーキンググループでの議論を通じて実感したのは、ヤンマー様は実に個性ある方々の集まりで「人間力」に溢れているということです。そして、さまざまな人がこのプロジェクトに関わり、そのすべての人が魅力的であったことがこのプロジェクトの特色であり成功要因であったと思っています。
さあ、次の100年が大きく開かれました。


パワープレイス株式会社
大阪デザイン室
小出 暢

昨今、オフィスが企業活動の具現化をコンセプトとして構築されている例が増えていますが、ヤンマー様本社オフィスはブランディングオフィスの最先端と言えます。
CO2ゼロを目指す省エネオフィス、食文化を発信する社員食堂、地域と一体となったみつばちプロジェクト等他に類を見ないほどのブランディング戦略がつまっていますが、何よりヤンマー様の社員皆様のパワー・人間力・おもてなし等ヤンマー愛がつまったオフィスの風土自体が一番のブランディングと言えます。そんな中でこのプロジェクトに係れたことは非常に幸せで、私にとって大きな財産となりました。ありとうございました。
今後ともヤンマー愛を育んでいきましょう。

(2015年7月取材)

お客さまについてヤンマー株式会社

1912年創業。1933年に世界で初めてディーゼルエンジンの小型・実用化に成功。その後ディーゼルエンジン分野で世界のリーディングカンパニーとしてYANMARブランドを確立。事業フィールドは農業のほか、船舶、建設、エネルギーと幅広く、世界中に展開している。

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